新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪、京都、兵庫の3府県が「緊急事態宣言」の対象地域に入った14日朝、京阪神の主要駅などでは発令前と変わらず通勤・通学する人の姿がみられた。一方で政府は「出勤者数の7割削減」を求めており、自宅などでのテレワークを選択する人も増えている。2月7日までの25日間、感染者数を抑制するための取り組みが本格化する。
「電車の中は密だった」大阪の会社員
「人通りはいつもと変わらない。もう少し減ると思っていたのに」。14日午前8時ごろ、大阪市北区のJR大阪駅前で、近くのパン店の従業員は、やや驚いた様子だった。「前の宣言(2020年4〜5月)の時は人が激減していた。今回は効果が薄いのではないか」と危惧する。
JR東海道線を利用した大阪府吹田市の40代の男性会社員は「いつも通り座れず、電車の中は『密』だった。京阪神でも突然、宣言が発令されて会社もうまく対応できていない」と話した。一方、JR大阪駅で清掃作業をする70代女性は「体感では1割ほど人が減った気がする。気持ちが引き締まった人もいるのかもしれない」と、宣言の効果を感じていた。
京都市中心部の四条河原町付近では、マスクを着けた人たちが足早に会社へ向かっていた。保険会社に勤める男性(42)は「人出はいつもと同じくらい」。自身は来週以降、テレワークの頻度が3日に1回から2日に1回程度に増えるといい、「在宅勤務は気持ちの切り替えが難しいが、できる感染対策をやるしかない」と淡々と語った。
神戸市中央区のJR三ノ宮駅でも普段通り、マスクをした会社員や学生が足早に行き交った。1時間半をかけて市内の専門学校に通う兵庫県加西市の田中幸奈さん(18)は「電車の人の多さはあまり変わらなかった」と話す。実習の授業があり登校は続くものの、週末は外出せず、1カ月前からは友人にも会っていないという。
一方、駅前の「カフェ・サンタマリア三宮店」で働く下坂哲也さん(39)は「年配のお客さんが来なくなった」と嘆いた。客数は前年同月比で6割減。「ギスギスした雰囲気が続いているので、マスクを外せる普通の生活に早く戻ってほしい」と願った。【隈元悠太、添島香苗、韓光勲】
毎日新聞 2021年1月14日 12時00分(最終更新 1月14日 13時14分)
https://mainichi.jp/articles/20210114/k00/00m/040/089000c
「電車の中は密だった」大阪の会社員
「人通りはいつもと変わらない。もう少し減ると思っていたのに」。14日午前8時ごろ、大阪市北区のJR大阪駅前で、近くのパン店の従業員は、やや驚いた様子だった。「前の宣言(2020年4〜5月)の時は人が激減していた。今回は効果が薄いのではないか」と危惧する。
JR東海道線を利用した大阪府吹田市の40代の男性会社員は「いつも通り座れず、電車の中は『密』だった。京阪神でも突然、宣言が発令されて会社もうまく対応できていない」と話した。一方、JR大阪駅で清掃作業をする70代女性は「体感では1割ほど人が減った気がする。気持ちが引き締まった人もいるのかもしれない」と、宣言の効果を感じていた。
京都市中心部の四条河原町付近では、マスクを着けた人たちが足早に会社へ向かっていた。保険会社に勤める男性(42)は「人出はいつもと同じくらい」。自身は来週以降、テレワークの頻度が3日に1回から2日に1回程度に増えるといい、「在宅勤務は気持ちの切り替えが難しいが、できる感染対策をやるしかない」と淡々と語った。
神戸市中央区のJR三ノ宮駅でも普段通り、マスクをした会社員や学生が足早に行き交った。1時間半をかけて市内の専門学校に通う兵庫県加西市の田中幸奈さん(18)は「電車の人の多さはあまり変わらなかった」と話す。実習の授業があり登校は続くものの、週末は外出せず、1カ月前からは友人にも会っていないという。
一方、駅前の「カフェ・サンタマリア三宮店」で働く下坂哲也さん(39)は「年配のお客さんが来なくなった」と嘆いた。客数は前年同月比で6割減。「ギスギスした雰囲気が続いているので、マスクを外せる普通の生活に早く戻ってほしい」と願った。【隈元悠太、添島香苗、韓光勲】
毎日新聞 2021年1月14日 12時00分(最終更新 1月14日 13時14分)
https://mainichi.jp/articles/20210114/k00/00m/040/089000c