交通違反の取り締まりで速度データをねつ造した罪に問われた道警の元警部補に、札幌地方裁判所は「捜査機関に対する信頼を大きく損なった」などとして執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
道警交通機動隊の警部補だった吉本潤被告(58)は、おととしから去年にかけて交通違反の取り締まりにあたった際、速度のデータをねつ造し、ドライバーに違反切符を交付していたとして証拠偽造などの罪に問われました。
これまでの裁判で吉本元警部補は起訴された内容を認め、検察は懲役2年6か月を求刑していました。
13日の判決で札幌地裁の中川正隆裁判長は「虚偽の違反切符が交付されたことで9人のドライバーが反則金を納付させられ、1人が刑事事件となって罰金刑を科された。犯行は捜査機関に対する信頼を大きく損なうものだ」と指摘しました。
その上で「被告は一定の社会的制裁を受けている」などとして懲役2年6か月、執行猶予5年を言い渡しました。
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