時事通信(2020年12月25日14時17分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020122500608
【アディスアベバAFP時事】エチオピア西部ベニシャングル・グムズ州メテケル地方で23日未明、武装集団が住民を襲撃し、100人以上を虐殺した。政府系のエチオピア人権委員会が明らかにした。襲撃の実行犯など詳細は不明だが、州内では土地や資源をめぐる民族対立が続いている。
アビー首相率いるエチオピア軍はこれを受けて24日、事件に関わった疑いのある武装集団を攻撃し、42人を殺害した。地元当局の声明によれば、軍部隊は銃や弓矢などの武器を押収。「昨日、民間人を攻撃し、秩序を乱した集団を破壊した」と発表した。
2018年に就任し、隣国エリトリアとの紛争解決で19年にノーベル平和賞を受賞したアビー首相だが、国内ではこれまで民族対立の激化に頭を悩ませてきた。首相は24日、ツイッターで、100人以上の虐殺について「痛々しいほど悲劇的だ」と指摘。政府の努力が「実を結んでいない」と率直に認めた。