2020年12月10日06時03分
【モスクワ時事】ロシアで核戦争などの非常時に大統領らの空中作戦指揮所となる政府機から機器が盗まれる事件が発生し、内務省は9日、捜査を開始したと発表した。「終末の日の飛行機」とも呼ばれる同機の情報は最高機密とされる。ペスコフ大統領報道官は「非常事態」と述べ、再発防止策を取ると表明した。
この航空機は「イリューシン80型機」で南部タガンログの飛行場で保守点検を受けていた。内務省は100万ルーブル(約140万円)超の機器が盗まれたと説明。機器の詳細は明らかにしていないが、インタファクス通信によると、盗まれたのは無線機器など40点以上で、保守点検を担当する航空会社は4日に警察に届け出た。
専門家は地元メディアに対し、機器に使われている高価な金属が狙われた可能性が高いと指摘した。イリューシン80型機は国内に4機あり、そのうちの1機で事件が起きた。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020121000187&g=int