中国がインドやブータンとの係争国境近くで「村」建設か 衛星写真が捉える
CNN 2020.11.25
https://www.cnn.co.jp/world/35162914.html
衛星写真で新たに建設されたと見られる建物群があることが判明。
左下は「パングダ村」、右側に備蓄庫/Satellite image c2020 Maxar Technologies
香港(CNN) 中国がヒマラヤ山脈にあるインドやブータンとの国境付近の地域で
建設活動をしていると見られる様子を衛星写真が捉えていたことがわかった。
この地域は2017年にインドと中国の間で1カ月間にわたる
にらみ合いが続いたドクラム地域の近くにある。
米国の衛星運用会社、マクサーテクノロジーズは声明で
「2020年10月28日付けの写真から、
トルサ川の渓谷地域で大規模な建設活動があったのは明らかだ」と述べ、
ドクラム地域付近で「新たな軍の備蓄庫の建設もあった」とも付け加えた。
マクサーによると、新たに建設された「パングダ村」は
両国が争う国境線のブータン側にあり、備蓄庫は中国側にあるという。
駐インド・ブータン大使は
「ブータン内部に中国の村は存在しない」との声明を発表した。
中国外務省は(略)
マクサーはパングダ村は中国と争う国境線のブータン側に
建設されたとの見解を示している/Satellite image c2020 Maxar Technologies
17年ににらみ合いが起きたドクラム地域は中国とブータンの両国が領有権を主張する。
インドも含めた3カ国に接する幅の狭い地域で、
インドにとっては同国北東部と残りの地域を結ぶ戦略的に重要なシリグリ回廊の近くにある。
アナリストのサイド・ファズレハイダ氏は、
「中国軍は130キロも進めばブータンや西ベンガル、インド北東部の州を寸断できる。
北東部に住む約5000万人が分断される」と指摘する。
中国国営紙の環球時報は(略)
ドクラム地域の広域画像/Satellite image c2020 Maxar Technologies
中国が自国の立場を徐々に補強し、侵略との主張を激しく否定するやり方は、
南シナ海での中国の行動と一致する。
中国は係争海域の大部分を実効支配下に置こうと、岩礁や小島を軍事要塞化してきた。
ニューデリーのシンクタンク、オブザーバーリサーチ財団のフェロー、マノイ・ジョシ氏は
「中国は自国の主張をし、現地に事実を作り上げ、村ができる」
「2017年の後、中国はインド側と同様、
国境付近の自国の領域にはほとんど人が住んでおらず、
パトロールが難しいことを理解した。
いまや、現地に事実を作り上げ、村を作り上げ、
常にそこにあったと主張できる」と指摘する。
同氏はさらに
「ブータンはそれと付き合っていこうと、
わめかずに見て見ぬふりをしようと思っていると私は考える」とも述べた。
ブータンが抗議をしなければ、インドができることはほとんどないという。
「直線距離で今回の地点はインドから11キロあまり離れている。
ブータンが公に支援を求めない限りインドにできることはない。
インドとブータンの条約を見ると、防衛に関して明確に定める条項はない。
ブータンがそれとうまくやっていこうとすれば、
我々は見て見ぬふりをし、中国は現地に事実を作り上げていくことになる」(ジョシ氏)
オーストラリア戦略政策研究所のアナリスト、ネイサン・ルーサー氏は、
新しい村は永続的なものというよりは、
領有権を主張するためのものに見えると指摘する。
同氏は、村が建設された川の渓谷の真ん中にある砂州は非常に不安定な土地だと言及。
高い崖に囲まれ融雪による川の水量は予測不能で、鉄砲水も起こるとの見方を示す。
「中国人技術者はこれに対抗するための擁壁を建て、
洪水による水が村に入り込まないようにしたと思うが、
村に出入りする道路が洪水時に水に沈む1本しかない状況では
それを信頼できない」と語った。
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【中国】インド軍にマイクロ波攻撃か「山頂は電子レンジに」 係争地域を一部奪還 ★3
http://2chb.net/r/newsplus/1605631788/
CNN 2020.11.25
https://www.cnn.co.jp/world/35162914.html
衛星写真で新たに建設されたと見られる建物群があることが判明。
左下は「パングダ村」、右側に備蓄庫/Satellite image c2020 Maxar Technologies
香港(CNN) 中国がヒマラヤ山脈にあるインドやブータンとの国境付近の地域で
建設活動をしていると見られる様子を衛星写真が捉えていたことがわかった。
この地域は2017年にインドと中国の間で1カ月間にわたる
にらみ合いが続いたドクラム地域の近くにある。
米国の衛星運用会社、マクサーテクノロジーズは声明で
「2020年10月28日付けの写真から、
トルサ川の渓谷地域で大規模な建設活動があったのは明らかだ」と述べ、
ドクラム地域付近で「新たな軍の備蓄庫の建設もあった」とも付け加えた。
マクサーによると、新たに建設された「パングダ村」は
両国が争う国境線のブータン側にあり、備蓄庫は中国側にあるという。
駐インド・ブータン大使は
「ブータン内部に中国の村は存在しない」との声明を発表した。
中国外務省は(略)
マクサーはパングダ村は中国と争う国境線のブータン側に
建設されたとの見解を示している/Satellite image c2020 Maxar Technologies
17年ににらみ合いが起きたドクラム地域は中国とブータンの両国が領有権を主張する。
インドも含めた3カ国に接する幅の狭い地域で、
インドにとっては同国北東部と残りの地域を結ぶ戦略的に重要なシリグリ回廊の近くにある。
アナリストのサイド・ファズレハイダ氏は、
「中国軍は130キロも進めばブータンや西ベンガル、インド北東部の州を寸断できる。
北東部に住む約5000万人が分断される」と指摘する。
中国国営紙の環球時報は(略)
ドクラム地域の広域画像/Satellite image c2020 Maxar Technologies
中国が自国の立場を徐々に補強し、侵略との主張を激しく否定するやり方は、
南シナ海での中国の行動と一致する。
中国は係争海域の大部分を実効支配下に置こうと、岩礁や小島を軍事要塞化してきた。
ニューデリーのシンクタンク、オブザーバーリサーチ財団のフェロー、マノイ・ジョシ氏は
「中国は自国の主張をし、現地に事実を作り上げ、村ができる」
「2017年の後、中国はインド側と同様、
国境付近の自国の領域にはほとんど人が住んでおらず、
パトロールが難しいことを理解した。
いまや、現地に事実を作り上げ、村を作り上げ、
常にそこにあったと主張できる」と指摘する。
同氏はさらに
「ブータンはそれと付き合っていこうと、
わめかずに見て見ぬふりをしようと思っていると私は考える」とも述べた。
ブータンが抗議をしなければ、インドができることはほとんどないという。
「直線距離で今回の地点はインドから11キロあまり離れている。
ブータンが公に支援を求めない限りインドにできることはない。
インドとブータンの条約を見ると、防衛に関して明確に定める条項はない。
ブータンがそれとうまくやっていこうとすれば、
我々は見て見ぬふりをし、中国は現地に事実を作り上げていくことになる」(ジョシ氏)
オーストラリア戦略政策研究所のアナリスト、ネイサン・ルーサー氏は、
新しい村は永続的なものというよりは、
領有権を主張するためのものに見えると指摘する。
同氏は、村が建設された川の渓谷の真ん中にある砂州は非常に不安定な土地だと言及。
高い崖に囲まれ融雪による川の水量は予測不能で、鉄砲水も起こるとの見方を示す。
「中国人技術者はこれに対抗するための擁壁を建て、
洪水による水が村に入り込まないようにしたと思うが、
村に出入りする道路が洪水時に水に沈む1本しかない状況では
それを信頼できない」と語った。
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