36人が死亡し、33人が負傷した京都アニメーション放火殺人事件を受け、京都市消防局は、一般的な火災を上回るスピードと規模で燃え広がる火災に遭遇した際の避難行動をまとめた動画を作成し、公式ホームページで公開を始めた。また同消防局は9日、同市南区にある訓練施設で、事業所の防火管理者らを対象に動画を活用した訓練を実施した。
同消防局は、事件当時に建物内にいた70人の状況や避難行動をもとに、避難の指針を策定。動画は指針に基づき、実際の火災を想定し、大きな物音がした際は避難経路を確保するために火元を確認することや、屋内階段から逃げられない場合はベランダから避難はしごなどを使って逃げる方法を紹介している。
訓練で参加者らは、動画を視聴した後、姿勢を低くして煙に巻かれないよう移動したり、地面に寝転んで服に付いた火を消したりする方法を確認。また屋内で、消防局職員が木を燃やして煙を発生させ、天井から煙が充満していく状況を体験した。
参加した男性会社員(51)は「動画は非常にわかりやすかったが、実際に行動できるかは不安もあるので、訓練で活用したい」と話した。同消防局予防課の山之内大輔係長(46)は「一人でも多くの人に見てもらい、事業所や家庭で避難行動を考えてもらいたい」と呼びかけた。
https://www.sankei.com/west/news/201109/wst2011090033-n1.html
動画は下記ページからご覧いただけます
火災から命を守る避難
京都市消防局
https://www.city.kyoto.lg.jp/shobo/page/0000271405.html