交通違反の取り締まりをきっかけに知った30代の女性にわいせつ行為をしようと脅したなどとして、強制わいせつ未遂とストーカー規制法違反の罪に問われている元警察官の41歳の男の2回目の裁判が10月29日函館地方裁判所で開かれ、男はストーカー行為の起訴内容を認めました。
一方被告人質問では、犯行に及んだ経緯を「言葉で説明するのが難しい」という言葉を繰り返しました。
起訴状などによりますと、北海道警函館西警察署の元巡査部長、谷内章憲被告(41)は、現職だった7月27日午後9時43分ごろ、渡島管内に住む30代の女性にわいせつな行為をしようと考え、突然肩をつかみ駐車中の車に背中を押し付け「大声を出すと殴るぞ」などと脅したものの、女性が助けを呼んだため目的を果たせなかった強制わいせつ未遂の罪に問われています。
さらに、この女性への好意から7月21日と27日に、自分の車で女性の車を追いかけたり、女性を待ち伏せしたりといったつきまとい行為で不安を覚えさせたストーカー規制法違反の罪にも問われています。
谷内被告は9月25日の初公判で、強制わいせつ未遂の起訴内容は認めていて、女性の連絡先は「4年前に交通違反の取り締まりで切符を交付した際にメモした」と話し、検察側からは警察署の端末で住所などを調べていたことを指摘されていました。
10月29日函館地裁で開かれた2回目の裁判ではストーカー規制法違反の罪について問われ、谷内被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
弁護側は起訴内容は争っていません。
検察側は冒頭陳述で「女性の車を発見した際、約11.5キロ以上追いかけたり、ぶつけられたと難癖をつけたりして、後日強制わいせつ未遂の犯行に及んだ」と指摘。
また、被告人質問で谷内被告は「女性の個人情報は破棄した」としたうえで「怖い思いをさせた。本当に申し訳ない。女性には2度と近づかないようにする」と反省を述べ、被害弁償については「できるだけ払っていきたい」と反省の意を示しました。
一方「なぜこのような事件を起こしたのか」という問いには、「言葉で説明するのが難しい。衝動的にやってしまった」などと繰り返し述べ、裁判官から「再出発のために、自分の過ちを具体的に言葉で説明できるように整理してほしい」と谷内被告に求められる場面もありました。
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=15836