10月14日 13時14分
去年、青森市で、市議会議員が車を運転中に交通事故を起こし、別の車に乗っていた2人に大けがを負わせたとして過失運転傷害の罪に問われている裁判で、青森地方裁判所は14日、議員に対して、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、共産党の青森市議会議員、山脇智被告(38)です。
起訴状によりますと、山脇議員は、去年8月、青森市安田の国道7号線の交差点で、前方の信号が赤で、右折だけ青信号だったにもかかわらず、そのまま直進し、右折してきた軽乗用車と衝突しました。
この事故で、軽乗用車を運転していた女性と同乗の女性2人に、腰や太ももの骨を折るなど3か月以上のけがを負わせたとして、過失運転傷害の罪に問われています。
14日の判決で、青森地方裁判所の寺尾亮裁判官は「信号を見誤り、事故を起こした過失の程度は大きい」と指摘しました。
その上で、「被害者1人とは示談が成立し、もう1人も自動車保険による適正な賠償が見込まれており、本人も事実を認めて反省している」として、禁固1年8か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
判決後、山脇議員は、NHKなどの取材に対し、「市議会議員という立場で事故を起こし、被害者や関係者にご迷惑をおかけしたことを深く反省しています」とした上で、控訴や自身の進退については「党と相談します」としています。
判決を受けて、青森市議会の長谷川章悦議長は「青森市議会の議員がこのような事故を起こしたことは大変遺憾であり、深くお詫び申し上げます。議会としては、今回の事態を重く受け止め、いま一度、議員1人1人が姿勢を正して、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20201014/6080010045.html