企業業績の悪化を受け、パートタイム労働者や契約社員など非正規労働者の雇用調整が本格化してきた。
総務省が2日発表した8月の労働力調査によると、非正規の雇用者数は前年同月から120万人減の2070万人となり、6カ月連続で減少した。
経済活動の再開で職探しをする人は増えているが、企業は新規採用には慎重で、失業率は一段と悪化する可能性がある。
雇用形態別の雇用者をみると、正規は3535万人で前年同月から1.1%増えた。
ITや介護など人手不足の業界では正規雇用を一定程度増やしている。
一方、新型コロナウイルス感染症の影響が直撃した宿泊や飲食などでは非正規社員を減らす動きが続いている。
厚生労働省によると、コロナ関連の解雇・雇い止めは9月23日時点で6万人を超えた。
厳しい雇用環境が続くなか、8月の完全失業率(季節調整済み)は前月より0.1ポイント上昇し3.0%となった。
悪化は2カ月連続で、2017年5月以来3年3カ月ぶりに3%台に乗せた。失業者が前月から9万人増え、失業率を押し上げた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64521180S0A001C2EA1000/