野球で言えばまだ試合中盤、道のりは長い−専門家
新型コロナウイルス感染第1波がもたらした厳しいロックダウン(都市封鎖)が明け、やや自由な夏を謳歌(おうか)した欧州は今、
新たな新型コロナ対策を試みている。限定的な制限を課す「ライトロックダウン」だ。
第1波でのロックダウンは全面的に外出を制限し、可能な限り自宅にいるよう求めていたが、
ライトロックダウンでは完全な感染封じ込めは目指さない。一部の地域やナイトクラブ、
個人的なパーティーなど対象を限定して制限を設け、経済の大部分では通常の活動を続けさせる。
スペインやフランス、英国などでは再び新型コロナ感染が拡大しているものの今春と比べて死亡率は低いことから、
各国政府は記憶にある限りで最悪のリセッション(景気後退)を引き起こした厳格な制限措置は避けたいと考えている。
有効な予防接種などが利用可能になるのを待ちながら少なくとも来年初めまでは、
変化をつけつつ部分的なロックダウンを実施するというのが基本的な対策となる可能性が高い。
一方で、ミネソタ大学感染症研究政策センター(CIDRP)のマイケル・オスターホルム所長は
「まだ道のりは長い」と述べ、「人々はこのことを完全に理解してはいないだろう。
われわれはまだ、良く見ても野球の試合で言えば中盤だ」と警鐘を鳴らした。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-24/QH5LS2T1UM1101