菅義偉官房長官の“独走状態”が続いている自民党の総裁選。5つの派閥に担がれた菅氏の圧勝はほぼ確実だ。
141票ある地方票も、すでに80票近くを固めたという。
消化試合となっている総裁選。ガ然、面白くなっているのが、勝ち目のなくなった石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長との2位争いだ。
3位に沈むと政治生命を断たれる恐れが強いだけにシャカリキになっている。
実際、1971年以降、3位となった候補者が次の総裁選に連続出馬した例はない。
現時点では、石破2位、岸田3位という票読みになっているという。
「石破陣営は24人しかいませんが、党内には“反アベ・反スガ”の議員もいるので、議員票は30票に届くでしょう。
地方票はマックス50票。合わせると最大80票を取れそうです。それに対して岸田陣営は47人いますが、
獲得できそうな議員票は50票、地方票は15票足らず。合わせても65票しかない。
状況が変わらなければ、石破80票、岸田65票となりそうです」(自民党関係者)
しかし、最後は逆転するのではないかという声があがっている。菅陣営が岸田氏に票を回すはず、という見方が根強く囁かれているのだ。
日経新聞によると、石破陣営も「石破氏の2位を阻止するために菅氏支持票の一部を岸田氏に振り分ける可能性はないか」と警戒しているという。
「さすがに菅さん本人は票を回すつもりはないでしょう。1票でも多く欲しいはずです。
もともと、岸田さんとは肌合いも違いますしね。でも、麻生派と細田派の本心は違うと思う。
麻生さんも細田派のオーナーである安倍首相も、菅さんを大勝させたくないはずです。
総裁選で圧勝すると、菅―二階コンビの力が強くなりすぎる恐れがありますからね。
少しヒヤッとさせた方がいいと考えているに違いない。なにより、憎い石破さんを最下位にしたい、叩きのめしたいと思っているはずです。
岸田さんを2位に押し上げれば、1年後の総裁選へ出馬する可能性も残る。現時点で石破80票、岸田65票ならば、
35票を回せば岸田さんは100票で2位、石破さんは3位で惨敗という構図になります。35票を回すことは不可能ではないでしょう」(政界事情通)
国民は完全に置き去りになっている。
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