数百人もの女子生徒を連れ去るなど残虐な行為を繰り返している、ナイジェリアのイスラム過激派組織「ボコハラム」が過去3年間に殺傷した子どもたちの4割が自爆テロを実行させられたためだとする国連の報告書が発表され、グテーレス事務総長は深い憂慮を示したうえで、国際社会にテロ対策への支援を訴えています。
ボコハラムは、西アフリカのナイジェリアを拠点に略奪や殺りくを繰り返すイスラム過激派組織で、2014年に学校を襲撃して女子生徒200人以上を連れ去った事件が世界に衝撃を与え、残虐な行為をどう抑え込むかが国際社会の課題になっています。
国連は24日、ボコハラムによる子どもへの被害状況を調べた報告書を発表し、2017年1月から去年12月までの3年間に、確認できただけでも801人の子どもが殺害され、632人が障害の残る重傷を負ったことを明らかにしました。
このうち、およそ4割にあたる578人は、体に爆弾を巻きつけられるなどして自爆テロを実行させられたということです。
さらに報告書は、同じ期間に400人以上の子どもたちが誘拐され、その大半の事件にボコハラムが関与していたと指摘しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200725/amp/k10012531961000.html