【北京=小川直樹】中国国家統計局が15日発表した5月の主要経済統計によると、生産動向を示す鉱工業生産は、前年同月比4・4%増だった。前年同月の水準を上回るのは2か月連続となる。消費と投資の統計も改善したものの、引き続き前年を下回った。中国経済は新型コロナウイルスの打撃からいち早く立ち直りつつあるが、回復にはばらつきがある。
鉱工業生産の伸び率は、4月(3・9%増)よりも拡大した。基幹産業である自動車の生産回復が大きかった。在宅勤務での需要が伸びたノートパソコンや、スマートフォンの生産拡大も後押しした。
消費の動向を示す小売り売上高(社会消費品小売総額)は、前年同月比2・8%減だった。飲食は18・9%減と不振が続いている一方で、インターネット通販は拡大が続いており、4月(7・5%減)よりも改善した。
投資の動向を示す固定資産投資は、1〜5月の累計で前年同期比6・3%減だった。1〜4月(10・3%減)よりも減少幅は縮小した。
読売新聞 2020/06/15 11:41
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20200615-OYT1T50010/