2020年6月12日 10時09分
ことしの春、卒業した大学生の就職率は98%と過去最高となる一方、内定の取り消しは新型コロナウイルスの影響で高校生などを含めて100人を超えたことが厚生労働省のまとめでわかりました。
厚生労働省が全国から抽出した62の大学に通う4700人余りの学生を対象に調査したところ、就職率はことし4月1日の時点で98%でした。
これは前の年の同じ時期と比べて0.4ポイント高く、調査を始めた平成8年度以降、過去最高となりました。
男女別では
▽男性が97.5%
▽女性が98.5%でした。
地域別に見ますと最も高いのは
▽中部地方で99.3%、次いで
▽近畿地方が98.9%
▽関東地方が98.2%
▽北海道・東北地方が97.5%
▽中国・四国地方が95.5%
▽九州地方が95.3%となっています。
一方で、新型コロナウイルスの影響で内定を取り消された人は107人に上っています。
内訳をみますと
▽大学生や短大生などが28社で合わせて87人
▽高校生が12社で20人となっています。
業種別では娯楽業や卸売・小売業、それに宿泊・飲食業などが多く感染拡大に伴う業績の悪化が影響したと見られています。
厚生労働省は「ことしは人手不足を背景に採用意欲が高かったが、来年卒業する学生についてはウイルスの感染拡大が採用に影響が出るおそれがあり動向を注視したい」としています。
加藤厚労相「きめ細かな支援を」
加藤厚生労働大臣は「新型コロナウイルスの感染拡大や自粛要請が経済活動にさまざまな影響を及ぼし、雇用にも影響している。内定が取り消された方にはハローワークを通じてきめ細かな支援を行っていきたい」と述べました。
ソース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200612/k10012467731000.html