【ワシントン=山内竜介】米国のポンペオ国務長官は4日、米新興株式市場を運営するナスダックが中国企業を念頭に監査体制を厳格化する方針を示したことに関し、「世界の証券取引所のモデルになるべきだ」との声明を出した。中国企業に対する監視強化を呼びかけたもので、米中対立に一段と拍車がかかる可能性がある。
ポンペオ氏は、中国企業について「詐欺的な会計慣行」があると指摘し、「米投資家は、米企業と同じ規則を守らない企業による不当なリスクにさらされるべきではない」と強調した。
ナスダックは5月、監査体制や新規株式公開(IPO)の基準を厳しくする方針を示した。米メディアは、中国企業の米国での上場制限につながると伝えている。
これに関連し、トランプ大統領も4日、米財務省などによる作業チームに対して、中国企業の情報開示について60日以内に調査内容を報告するよう求めた。
読売新聞 2020/06/05 23:41
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20200605-OYT1T50281/