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06月03日 17時41分
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200603/2000030566.html
「給料の前借りサービス」などとうたって、高金利で金を貸す「給料ファクタリング」と呼ばれる新手のヤミ金融を利用した人たちが、業者に払った金の返還を求める訴えを大阪府内の簡易裁判所で一斉に起こしました。
「給料ファクタリング」は、サラリーマンなどが給料日に受け取る予定の給料を前もって業者が債権として買い取って現金を融通するもので、インターネットやSNSの広告で「給料の前借りサービス」などとうたわれています。
これを利用した大阪府内の20代から50代の8人は、年利換算で法定金利の12倍から289倍もの手数料を支払わされたということで、業者に対し、これまで払った金を返すよう求める訴えを、3日、府内5か所の簡易裁判所で一斉に起こしました。
このうち、建設会社に勤める40代の男性は、去年8月から「給料ファクタリング」を利用しましたが、新型コロナウイルスの影響で仕事が減少し、返済の不安を抱えていたということです。
男性は、「コロナで収入が減り、このままでは生活が破綻するという恐怖感があった。業者は違法なことをしないでほしい」と話していました。
金融庁は、給料ファクタリングは実質的には貸金業にあたり、無登録の業者は新手のヤミ金融だとして利用しないよう注意を呼びかけています。