西日本に展開する主要スーパーの4月の業績は、大型店と食品スーパーでその明暗が前月よりもさらに鮮明となった。
4月の既存店売上高前年比は、マックスバリュ西日本が112・2%、ハローズが114・4%と、いずれも3月の伸長率をさらに5〜8ポイント上回り二ケタ増に。オークワは前月とほぼ同じペースながら、112・1%と二ケタ伸長を維持した。
ドラッグストアでも同様の傾向が見られ、コスモス薬品を例に挙げると4月は117・5%と3月の伸長率を10ポイント以上上回っている。
3月から学校が長期休校に入ったことに加え、緊急事態宣言が発令された4月半ば以降はテレワークなどにより家族全員が在宅となった家庭も増えた。それに伴い、スーパーにおける食品の購買も急増。小売各社は新型コロナ対策として営業時間の短縮やチラシ配布の見直し、ポイントセールの中止などを実施し来店客の抑制を図った。
実際、売上げの大きな伸びに対し客数の伸び率はオークワが101・7%、マックスバリュ西日本が100・8%、ハローズが101・4%など概ね2%以内に収まっており、買上点数の増加が売上げ増につながったことが見て取れる。
一方、大型店の比率が高いイズミ、フジは前月よりも業績が悪化した。4月の既存店前年比はイズミが64・6%、フジが82・9%でそれぞれ前月より23ポイント、10ポイント低下。いずれもテナント売上げの落ち込みがその大きな要因となっている。
イズミは3月初旬に大型店にある専門店の営業時間を短縮、その後、GW前の4月25日から大型店67店の専門店を休業とした。フジも最大店のエミフルMASAKIの専門店が4月23日から休業に入った。
現在はいずれも営業を再開しているが、イズミ、フジともテナントの売上構成比が37〜38%と直営の食品売上げよりも高く、全体の売上げに与える影響は小さくない。
大型スーパー以上に苦戦を強いられているのが百貨店だ。平日の短縮と週末の休業により、営業時間は大幅に縮小。4月の売上高前年比は阪急阪神百貨店19・5%(3月62%)、大丸松坂屋百貨店22%(3月57・1%)など前月からさらに30〜40ポイント落ち込んでいる。
5月も終盤を迎え、緊急事態宣言の解除とともに学校や企業活動も徐々に再開へと向かいつつある。4月の“異常値”が大型店や百貨店にとっては底となり、食品スーパーやドラッグストアにとってはピークとなるのか。いずれにしろ、終息へ向け新たな局面を迎えることになる。
5/25(月) 12:58配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200525-00010004-shokuhin-bus_all
4月の既存店売上高前年比は、マックスバリュ西日本が112・2%、ハローズが114・4%と、いずれも3月の伸長率をさらに5〜8ポイント上回り二ケタ増に。オークワは前月とほぼ同じペースながら、112・1%と二ケタ伸長を維持した。
ドラッグストアでも同様の傾向が見られ、コスモス薬品を例に挙げると4月は117・5%と3月の伸長率を10ポイント以上上回っている。
3月から学校が長期休校に入ったことに加え、緊急事態宣言が発令された4月半ば以降はテレワークなどにより家族全員が在宅となった家庭も増えた。それに伴い、スーパーにおける食品の購買も急増。小売各社は新型コロナ対策として営業時間の短縮やチラシ配布の見直し、ポイントセールの中止などを実施し来店客の抑制を図った。
実際、売上げの大きな伸びに対し客数の伸び率はオークワが101・7%、マックスバリュ西日本が100・8%、ハローズが101・4%など概ね2%以内に収まっており、買上点数の増加が売上げ増につながったことが見て取れる。
一方、大型店の比率が高いイズミ、フジは前月よりも業績が悪化した。4月の既存店前年比はイズミが64・6%、フジが82・9%でそれぞれ前月より23ポイント、10ポイント低下。いずれもテナント売上げの落ち込みがその大きな要因となっている。
イズミは3月初旬に大型店にある専門店の営業時間を短縮、その後、GW前の4月25日から大型店67店の専門店を休業とした。フジも最大店のエミフルMASAKIの専門店が4月23日から休業に入った。
現在はいずれも営業を再開しているが、イズミ、フジともテナントの売上構成比が37〜38%と直営の食品売上げよりも高く、全体の売上げに与える影響は小さくない。
大型スーパー以上に苦戦を強いられているのが百貨店だ。平日の短縮と週末の休業により、営業時間は大幅に縮小。4月の売上高前年比は阪急阪神百貨店19・5%(3月62%)、大丸松坂屋百貨店22%(3月57・1%)など前月からさらに30〜40ポイント落ち込んでいる。
5月も終盤を迎え、緊急事態宣言の解除とともに学校や企業活動も徐々に再開へと向かいつつある。4月の“異常値”が大型店や百貨店にとっては底となり、食品スーパーやドラッグストアにとってはピークとなるのか。いずれにしろ、終息へ向け新たな局面を迎えることになる。
5/25(月) 12:58配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200525-00010004-shokuhin-bus_all