中国国歌に敬意払わないことを違法とする法案の可決、優先と明言
ナショナルアイデンティティー育む学校カリキュラム改革必要とも
香港で昨年、民主化デモが数カ月続いていた時、香港を中国に売り渡したと非難されると林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官はしばしば感情をあらわに反発した。
林鄭長官は香港のために自らを犠牲にしていると主張し、調和を取り戻すよう訴えた。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を支持して全面的な混乱を招いたとの批判を受け入れ、政策を推し進める前に住民の声にもっと耳を傾けると誓った。
だが今、もはや林鄭長官は混乱への懸念を示すことはない。諮問機関である行政会議を控えた12日の記者会見で、中国国歌に敬意を払わないことを違法とする法案の可決が立法会(議会)の優先課題だと述べた。
「他人の批判や中傷を恐れない」と断言した林鄭長官は、「ナショナルアイデンティティー」を育む学校カリキュラムの改革が必要だとも指摘した。
こうしたスタンスは香港の民主派を抑え込もうとしている中国指導部のアプローチと一致している。新型コロナウイルスの感染拡大で外出が制限される中、香港政府は民主派締め付けも再び強めている。香港は1997年、高度の自治を保障した「一国二制度」の下で英国から中国に返還された。
香港の元政務官、陳方安生(アンソン・チャン)氏は林鄭長官とそのチームが香港の統治と行政を担っているのは自分たちだという「見せ掛け、香港が一国二制度を守ることを支えていくという全ての見せ掛けを放棄してしまったいうのが私の全体的な印象だ」と話した。
林鄭長官の誕生日である13日、午後から夜にかけて香港各地の10を超えるショッピングモールでの民主化デモでこの日を「祝う」との呼び掛けも見受けられた。
2020年5月13日 14:31 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-13/QA90QUT0AFB901
ナショナルアイデンティティー育む学校カリキュラム改革必要とも
香港で昨年、民主化デモが数カ月続いていた時、香港を中国に売り渡したと非難されると林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官はしばしば感情をあらわに反発した。
林鄭長官は香港のために自らを犠牲にしていると主張し、調和を取り戻すよう訴えた。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を支持して全面的な混乱を招いたとの批判を受け入れ、政策を推し進める前に住民の声にもっと耳を傾けると誓った。
だが今、もはや林鄭長官は混乱への懸念を示すことはない。諮問機関である行政会議を控えた12日の記者会見で、中国国歌に敬意を払わないことを違法とする法案の可決が立法会(議会)の優先課題だと述べた。
「他人の批判や中傷を恐れない」と断言した林鄭長官は、「ナショナルアイデンティティー」を育む学校カリキュラムの改革が必要だとも指摘した。
こうしたスタンスは香港の民主派を抑え込もうとしている中国指導部のアプローチと一致している。新型コロナウイルスの感染拡大で外出が制限される中、香港政府は民主派締め付けも再び強めている。香港は1997年、高度の自治を保障した「一国二制度」の下で英国から中国に返還された。
香港の元政務官、陳方安生(アンソン・チャン)氏は林鄭長官とそのチームが香港の統治と行政を担っているのは自分たちだという「見せ掛け、香港が一国二制度を守ることを支えていくという全ての見せ掛けを放棄してしまったいうのが私の全体的な印象だ」と話した。
林鄭長官の誕生日である13日、午後から夜にかけて香港各地の10を超えるショッピングモールでの民主化デモでこの日を「祝う」との呼び掛けも見受けられた。
2020年5月13日 14:31 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-13/QA90QUT0AFB901