日本相撲協会が新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、2週間延期した大相撲夏場所(24日初日、東京・両国国技館)を中止する方向で検討していることが3日、複数の協会関係者への取材で分かった。
政府の緊急事態宣言が延長される方向になったことに加え、4月に角界で複数の感染者が出たこともあり、通常開催は困難と判断したもようだ。
本場所の中止は、戦争で被災した旧両国国技館の改修が遅れた1946年夏場所、八百長問題が起きた2011年春場所に続き3回目。
協会は4月3日の臨時理事会で、夏場所と7月の名古屋場所をそれぞれ2週間延期すると決定。
当初は大型連休後の状況を見極めて、本場所の開催可否を判断する考えを示していた。
大相撲では3月の春場所を初めて無観客で開催したが、4月10日に幕下以下の力士1人の感染が判明。
同25日には高田川親方(元関脇・安芸乃島)と弟子の十両・白鷹山ら新たに6人の感染が明らかになった。
【村社拓信】
毎日新聞ニュース
https://mainichi.jp/articles/20200503/k00/00m/050/200000c
大相撲夏場所の延期を発表する日本相撲協会・八角理事長=東京都墨田区の両国国技館で2020年4月3日午後3時13分、黒川優撮影