「令和」の時代が幕を開けたちょうど1年前が、遠い昔のことのようだ。
福岡県太宰府市の坂本八幡宮は、新元号の典拠「梅花の歌」(万葉集)ゆかりの地。
歌が詠まれた大伴旅人邸宅跡の候補地として注目され、全国からの参拝者が連日長蛇の列をなした。
今は近くの住民が時折手を合わせる程度で、時間はゆったりと流れている。
神社の隣には、旅人が「大宰の師(長官)」を務めた国指定史跡の大宰府政庁跡が広がる。
ただ駐車スペースは閉鎖されて人影はまばら。少し寂しそうな御田良知宮司だが「神社にとっては、
いい休息の時かもしれません」。ところどころ傷んでいた社殿はこの春、約15年ぶりに修繕された。
再びにぎわいに包まれる日を静かに待つ古都。
夕方、境内では鳥居を抜けて差し込む陽光が、神木のクスノキの新緑を柔らかく照らしていた。
※現地に出かけるのは感染終息後にしましょう。
夕方、鳥居の向こうから差し込む陽光に照らされる坂本八幡宮の神木
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