新型コロナウイルス感染防止のため、各地の警察が防護服で取り調べを行うなど神経をとがらせている。一方、職員の感染は4月末までに90人を超えた。警察署では1人の感染で多くの同僚が自宅待機となるため、本部から大量の応援を投入して治安維持体制の確保を図っている。
成田空港で4月14日、ブラジルから入国した同国籍の少年(18)を防護服姿の大阪府警の捜査員数人が取り囲み、府内で発生した強盗殺人未遂事件に関与した疑いで逮捕した。
捜査員の特異ないでたちは、ブラジルで感染者数が4万人以上(同20日時点)となるなど感染の恐れがあったためだ。少年はPCR検査で陰性だったが、捜査員や通訳人らは2週間、移送や取り調べの際に防護服を着用し続けた。
警察は死亡事案にも細心の注意を払っており、警視庁幹部は「感染者の疑いが少しでもあれば防護服を着て対応している」と明かす。
捜査関係者によると、同22日夜、東京都渋谷区の京王新線幡ケ谷駅近くの高架下で路上生活者の男性が死亡しているのが見つかった。対応した警察官らは防護服を着ていたという。
警察庁は2月、警察職員の感染防止を徹底するよう求める通達を各警察本部に出したが、4月30日までに計93人が感染した。警察学校の入校者も含め警視庁が33人と最多で、剣道の稽古で集団感染が発生した愛知県警(中部管区警察局への出向職員を含む)が24人、飲み会参加者の間で感染が相次いだ兵庫県警が14人と続く。
警視庁で同月4日、赤坂署刑事課の女性巡査の感染が判明した際は、同庁は接触した署員ら計約70人を一時自宅待機とした。一方で100人以上の応援を投入し、署の体制維持を図った。
武田良太国家公安委員長は同23日の定例会見で、警察職員の感染について、「治安維持に支障が生じないように指導したい」と述べた。
時事通信 2020年05月02日13時44分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2020050200113
成田空港で4月14日、ブラジルから入国した同国籍の少年(18)を防護服姿の大阪府警の捜査員数人が取り囲み、府内で発生した強盗殺人未遂事件に関与した疑いで逮捕した。
捜査員の特異ないでたちは、ブラジルで感染者数が4万人以上(同20日時点)となるなど感染の恐れがあったためだ。少年はPCR検査で陰性だったが、捜査員や通訳人らは2週間、移送や取り調べの際に防護服を着用し続けた。
警察は死亡事案にも細心の注意を払っており、警視庁幹部は「感染者の疑いが少しでもあれば防護服を着て対応している」と明かす。
捜査関係者によると、同22日夜、東京都渋谷区の京王新線幡ケ谷駅近くの高架下で路上生活者の男性が死亡しているのが見つかった。対応した警察官らは防護服を着ていたという。
警察庁は2月、警察職員の感染防止を徹底するよう求める通達を各警察本部に出したが、4月30日までに計93人が感染した。警察学校の入校者も含め警視庁が33人と最多で、剣道の稽古で集団感染が発生した愛知県警(中部管区警察局への出向職員を含む)が24人、飲み会参加者の間で感染が相次いだ兵庫県警が14人と続く。
警視庁で同月4日、赤坂署刑事課の女性巡査の感染が判明した際は、同庁は接触した署員ら計約70人を一時自宅待機とした。一方で100人以上の応援を投入し、署の体制維持を図った。
武田良太国家公安委員長は同23日の定例会見で、警察職員の感染について、「治安維持に支障が生じないように指導したい」と述べた。
時事通信 2020年05月02日13時44分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2020050200113