社民党の福島瑞穂氏が党首に復帰して2カ月余り。党内には、衰えない発信力から長期低迷する党勢回復に期待がある一方、法案採決で野党共同会派の方針に反する行動を取り、立憲民主党との合流協議の棚上げに言及するなど「独自路線」をひた走る姿勢に嘆く声も漏れる。
立憲との合流、慎重判断 党勢拡大に意欲―福島社民党首
「誰一人取り残さず、命と生活を守る政治をしていく」。福島氏は29日、取材に対し、目指す政治についてこう決意を語った。
再登板したのは2月22日。野党合流に慎重な地方組織に推される形で党首選に出馬し、無投票で選ばれた。
さっそく、新型コロナウイルス問題では厚生労働省に対し、安倍晋三首相肝煎りの布マスクに関する問い合わせを行い、受注企業の社名公表につなげるなど持ち前の行動力を見せた。党内からは「発信力がすごい」などと評価する声が上がる。
一方、改正新型インフルエンザ対策特別措置法の3月13日の参院採決は、党として賛成する中、「問題がある」として欠席。さらに、立憲との合流については前執行部の方針を覆す形で、新型コロナ問題を理由に先送りを主張した。
今のところ「個人プレー」が先行するばかりで「党首力」を発揮する場面が目立たない福島氏。党関係者は「党の展望は見えない」と肩を落とす.
時事通信 2020年04月30日07時26分
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