マスクの構造は二重構造となっており、ガーゼや布マスクのつけ心地を改良した、スーパーストレッチ素材を使った外側マスクと、酸化チタンなどの「光触媒」を練り込んだ内側マスクから構成されています。
![【技術】「100回洗っても大丈夫」な抗菌性マスク発売 光触媒を活用 YouTube動画>1本 ->画像>5枚](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/63f90b36fb0464e5fbe64176b2eb3726.png)
内側も外側も、粉石鹸を使ったネット入れ洗濯や手洗いに対応していて、100回洗濯したとしても元の80%の性能が保てると発表されています。
また、内側マスクの繊維に練り込まれた「光触媒」は、紫外線などの光があたると、活性酸素を発生させ、ウイルスの感染力を弱めるそうです。
なぜ「光触媒」が練り込まれていると、ウイルスの感染力が弱まるのでしょうか? そもそも光触媒って…?
光触媒は水から「活性酸素」を作る
光触媒とは、光を吸収することによって化学反応を促進する物質のことです。
ハイブリッドマスクでは、マスクに練り込まれている「光触媒」である酸化チタン(TiO2)に光を照射すると、光エネルギーによって水と酸素から、2種類の活性酸素「・OH(ヒドロキシラジカル)」と「・O2?(スーパーオキシド)」が生じます。この活性酸素は酸化力がとても強く、ウイルスを酸化分解して死滅させます。
では、どのようなメカニズムで活性酸素が発生するのでしょうか。
酸化チタン表面で起こる水の分解のイメージ
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酸化チタンが水に作用して活性酸素を作るメカニズムは、主に4つの工程から成り立っています。
@酸化チタンに光(紫外線)があたる
酸化チタンに紫外線などの強いエネルギーを持った光があたると、酸化チタン中の電子が、そのエネルギーを吸収して不安定な状況になります。これを電子が励起(れいき)されたといいます。
A電子(e?)と正孔(h+)が生じる
光エネルギーによって励起された電子は、不安定になったことにより、普段いたはずの場所から移動します。すると、元いた場所が、正の電荷をもった穴(正孔)になります。
B空気中の酸素(O2)が励起された電子(e?)と、水(H2O)が正孔(h+)と反応する
C活性酸素「・OH(ヒドロキシラジカル)」「・O2?(スーパーオキシド)」が生成
Bの反応は以下の反応式で表されます。
O2 + e? → ・O2?
H2O + h+ → ・OH + H+
このとき生じた2種類の活性酸素がウイルスを分解することで、ハイブリッドマスクは抗菌性を発揮するとのこと。
以上のように、光触媒は化学的に抗菌作用が証明されている技術なのです。
発売時期や価格、購入方法は?
ハイブリッドマスクの発売予定日は5月16日で、1つ2,420円で購入できます。
発売予定日の5月16日から23日までは先行販売とされ、新潟県内の5つのスポーツ品取り扱い店でのみ、購入することができるようです。
先行販売 A.A.TH新潟県内取扱店 2020年5月16日(予定)
有限会社イトウスポーツhttp://itsp-niigata.com
株式会社オオツカスポーツhttp://www.otsuka-sports.jp
有限会社サカモトhttps://sportscycle-sakamoto.co.jp
株式会社オオミヤhttp://www.ohmiya-sports.com/index.htm
有限会社パーマークhttps://www.parrmark.co.jp/web/
5月23日からは全国の一部スポーツ品取扱店で購入できます。
ただし、オンラインでの販売はされないので注意が必要です。
詳細は発売元のオンヨネの特設ページを参照してください。
洗濯できる高機能マスクの登場で、現在のマスク不足状態が少しでも解消されると良いですね。
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