山形県は18日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた来県者への検温を山形空港(東根市)で始めた。高速道路のパーキングエリア(PA)でも試行。発熱が判明した場合、他人との接触を避けるよう伝える啓発にとどめ、訪問自体は拒まない。JR駅なども含め、25日から大型連休明けの5月10日まで本格実施する。
山形空港では午前8時15分〜午後6時半の到着客に検温を促し、チラシを配り注意喚起。緊急事態宣言による移動自粛要請の影響か、羽田空港から到着した第1便の乗客はわずか2人。どちらも足早に立ち去り、検温には応じなかった。
宮城県境に近い山形自動車道の山形蔵王PAでは雨の中、午前10時から運送業などを除く車の利用者に、県職員が「体調はいかがですか」など声を掛けた。大半の来県者が非接触型の検温計による測定に応じ、啓発チラシを受け取った。
仙台市若林区の男性会社員(57)は「検温しているとは知らず驚いた。多くの職員が集まることで、逆に感染リスクが高まるのでは」。仕事先の宮城県から戻った山形市の会社員(52)は「安心につながるので、中長期的に続けてほしい」と評価した。〔共同〕
2020/4/18 11:44
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58231090Y0A410C2CE0000/