秋田市の菓子メーカー「かおる堂」が、疫病退散に御利益があるとされる妖怪「アマビエ」をモチーフにした和菓子やサブレの販売を始めた。
アマビエは江戸時代の瓦版に登場する半人半魚姿の妖怪で、「疫病が流行したら私の写し絵を人々に見せなさい」と伝えたとされる。
新型コロナウイルス感染の終息を願う人たちの間で話題となっていることから、同社の和菓子職人が発案し、11日に販売を始めた。白あんを食紅で色づけし、「本物」に比べるとかわいらしい見た目。中にはこしあんが入っている。1個162円。
秋田市大町などの5店舗に1日5個ずつ置く予定だったが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に画像が投稿されると問い合わせが相次ぎ、現在は1日200個を作っている。
さらに13日には、イラストと「祈・コロナ終息/アマビエ」という文字が描かれたサブレも発売した。
同社の加藤博英営業部長は「不要不急の外出はできない状況が続くが、自宅でこれを食べて会話に花を咲かせてもらえれば」と話している。
同社は贈答用の菓子などを製造しているが、新型コロナウイルスの影響でお土産の需要が大きく落ち込み、JR秋田駅ビル「トピコ」や秋田空港での3月以降の売り上げは例年の3〜4割にとどまっているという。
https://mainichi.jp/articles/20200414/k00/00m/040/292000c