豪雨被災住民が国など提訴
*ソース元にニュース画像あり*
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20200415/4020005235.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を
おととしの西日本豪雨で甚大な被害が出た、倉敷市真備町の住民などおよそ30人が、
川の堤防が決壊したのは、事前の防災対策を怠ったことが原因だとして、
国などに対し、およそ6億4000万円の賠償を求める訴えを、岡山地方裁判所に起こしました。
おととし7月の西日本豪雨で倉敷市真備町では、町を流れる小田川や支流の堤防の決壊によって、
およそ5400棟の住宅が水につかって全半壊しました。
真備町の住民など32人は、川の堤防が決壊したのは、事前の防災対策を怠ったことが原因だなどとして、
堤防を管理する国や中国電力などに対し、合わせておよそ6億4000万円の賠償を求める訴えを、15日、岡山地方裁判所に起こしました。
訴えによりますと、地区を流れる小田川と高梁川が合流する地点では、過去の大雨で
水があふれる危険が予測できたにも関わらず、国が50年近く前に計画した護岸工事を
実施しなかったことや、当時の気象予報から、高梁川の上流のダムが満杯になることが予測できたのに、
ダムを管理する中国電力が、事前に放流せずに容量の確保を怠ったことなどが、災害につながったとしています。
西日本豪雨をめぐっては、愛媛県の被災者や遺族が、氾濫した川の上流にあるダムの操作に
問題があったとして、国などに賠償を求める訴えを起こしています。
原告の弁護人によりますと、岡山県の被災者が、被害の賠償を求める訴えを起こすのはこれが初めてだということです。
原告の一人、加藤寛治さん(72)は、訴状を提出したあと、記者会見しました。
加藤さんは豪雨で自宅が全壊し、みなし仮設住宅で暮らしているということで
「当初は自然災害なので仕方がないと思っていた。自分の人生を台無しにした責任が
どこにあるのか、明らかにしてほしい」と話していました。
会見に同席した、弁護団の団長を務める金馬健二弁護士は
「これは明らかに人災だ。裁判で責任を追及することで、
二度と同じような被害が起こらないようにしたい」と話していました。
住民の訴えに対し、国と県、倉敷市、それに中国電力はいずれも「訴状が届いていないのでコメントは控えたい」としています。
04/15 17:35