相模原市の知的障害者施設で入所者19人を殺害した罪などで死刑を言い渡され、弁護士による控訴を取り下げて死刑が確定した植松聖死刑囚がNHKの記者の接見に応じ、控訴の取り下げについて「これ以上、裁判を続けるのは間違っているが、心の葛藤はあった」と心境を話しました。
植松聖死刑囚(30)は、平成28年、相模原市の知的障害者施設で入所者19人を殺害した罪などに問われ、先月16日、1審の横浜地方裁判所で死刑を言い渡されました。
弁護士が判決を不服として控訴しましたが、先月30日、本人が控訴を取り下げ、31日、死刑が確定しました。
植松死刑囚は1日、横浜拘置支所でNHKの記者の接見に応じ、控訴の取り下げについて、「これ以上、裁判を続けるのは間違っていると思ったからです。死への恐怖には慣れました」と話しました。
現在は接見が許可されていますが、今後は制限される見通しで、植松死刑囚は「面会や手紙のやり取りをできなくなるのは悲しいので控訴の取り下げはやめようと思ったこともあったし、心の葛藤はありました。これからの生活を考えると、誰とも話ができなくなるので、気が重いです」と心境を話しました。
2020年4月1日 13時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200401/k10012362031000.html