米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームによると、日本時間28日午後6時の時点で新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で60万人を超えた。
そんななか感染者が急増する国では新病院を建設したり、既存のコンベンションセンターなどを臨時の医療施設へ転用する準備が急ピッチで進められているようだ。『The Sun』などが伝えている。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、マスクや消毒剤、トイレットペーパーなどのパニック買いにより入手困難になっているが、
感染者数が急増する国では患者を治療する病床不足が懸念されており、臨時の医療施設が次々に誕生しているようだ。
『The Times of Israel』によると、感染者が3万人を超えたイランでは、軍の主導で首都テヘランの常設国際展示場が48時間で2000床の野外病院に生まれ変わったという。
■画像:常設国際展示場から生まれ変わったイランの野外病院(病床数2000)
イラン国内での死者数は2500人を超えており、イタリア、スペイン、中国に次いで多い。この病院では主に回復期の患者を収容することになっており、週明けにも患者の受け入れを始めるそうだ。
欧州でイタリアに次いで感染者が多いスペインでは、首都マドリードのイベント会場「IFEMA」を臨時医療施設として開設、21日から患者の受け入れを始めている。
こちらはコンクリートが剥き出しのフロアにベッドが間隔を置いて並べられており、最大で5500床が確保されるという。
■画像:イベント会場「IFEMA」を活用したスペインの臨時医療施設(病床数5500)
感染者数が10万人を超えて世界最多となったアメリカでは、イベント会場などを利用してカリフォルニア州に2000床、
ワシントン州とニューヨーク州に各1000床の医療施設が設けられることになっており、軍の支援を受けて準備が進められている。
■画像:ベッドが置かれた米NYのコンベンションセンター(病床数1000)
このほか死者数が最多のイタリアや、欧州で3番目に多い感染者数を出しているドイツ、ロックダウン(封鎖)が23日に始まったばかりのイギリスのほか、
ブラジル(感染者数3000人超)、セルビア(500人超)、ブルガリア(300人超)といった国でも患者の急増を見越した医療施設が次々と誕生しているようだ。
■画像:ブラジル・サンパウロの医療施設(病床数2000)
終息の兆しが見えない新型コロナウイルス。日本でもこのまま感染者数が増え続ければ、今後は様々な対策が必要となるだろう。
ソース:Techinsight(テックインサイト)【2020.03.29 05:50】
https://japan.techinsight.jp/2020/03/ac03282200.html