同社は1月、周辺住民らを対象に、購入する商品、来店しない理由などを尋ねるアンケートを実施。3300通を郵送した周辺世帯からは約35%から回答があり「食品スーパーがなくなると困る」「長野大通りを挟んで向かい側の立体駐車場まで、徒歩での移動が不便」といった意見が多く寄せられたという。
1?3月には都内のコンサルティング会社を通じて新しいテナントを募集したが、駐車場から店へのアクセスの悪さが大きなネックになり、地下1階地上5階の売り場スペースが埋まるだけのテナントが集まらなかった。建物をコンパクトにすれば管理コストを大幅に抑えられることもあり、大規模改修を決めた。
計画では、長野大通りと反対の建物西側にスロープを設けて屋上駐車場に誘導する。スロープには、北側の市道から進入する形にする。階層を減らす工事だけで約9カ月かかるという。閉店後にイトーヨーカドーの経営母体のイトーヨーカ堂(東京)が店舗内を原状回復する時間なども考え、閉店から新装開店まで1年以上を要すると見込んだ。
周辺住民から要望の多い食品スーパーの誘致を目指すほか、スイミングスクールなどを運営する長野電鉄子会社が会員制の子どもの遊び場を開業し、家族連れの来店も増やす方針。笠原甲一社長は「既存の建物ではテナントを十分に誘致できない。閉店中はご迷惑をお掛けするが、この場所にスーパーを残すためにも改修が必要だ」としている。
(3月28日)
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