https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-18/Q7DXB9T1UM1901
世界の国債が急落、各国の新型コロナ対策で供給急増を織り込む動き
Greg Ritchie、John Ainger
2020年3月18日 21:52 JST
→ドイツ30年債利回りはプラス圏回復、イタリア債は一時64bp上昇
→世界の各国政府、合計約1兆1400億ドルの財政支援を計画
18日の債券市場では、欧州を中心に世界の国債が下落した。英国やフランス、イタリアなど各国が新型コロナウイルス対策の財政支出計画を発表したことを受け、市場は供給急増に身構えている。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)による経済的影響を和らげるための景気刺激措置の原資として、各国が国債を増発する見通しを投資家は織り込みつつある。イタリアの 10年債利回りは一時64ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、ドイツ30年債の利回りはプラス圏を回復した。
欧州中央銀行(ECB)がイタリア市場に介入しているとの報道を受けてイタリア債は下げを縮め、10年債利回りは42bp上昇の2.77%と一時の2.99%から低下した。
金融市場と企業を支えようと、世界各国の政府は合計約1兆1400億ドル(約122兆円)の財政支援を計画、または検討している。ドイツとフランスは銀行ローンの保証を約束した。
ダンスケ銀行のチーフアナリスト、イェンス・ぺーター・ソレンセン氏は、「大規模な財政刺激策を考えれば、利回りは上がらざるを得ない」と述べた。