昨年1年間に警察に寄せられた配偶者などパートナーからの暴力(DV)の被害相談が前年比4725件増の8万2207件に上り、2001年のDV防止法施行以降で最多だったことが5日、警察庁のまとめで分かった。
ストーカーの被害相談は2万912件だった。前年より644件減ったが、7年連続で2万件を超えた。元交際相手らが裸の画像などをインターネット上に公開する「リベンジポルノ」に関する相談は1479件で、前年より132件増えた。
DV被害者の78.3%が女性だが、男性の割合は増加傾向にある。警察による加害者への指導警告も最多を更新し、5万5519件に上った。
摘発件数は過去最多の9161件(前年比73件増)で、殺人が3件、傷害致死が2件あった。警察はこうした事態に発展する前に積極的に事件化する方針で、暴行罪での立件は前年より151件増え5384件だった。
ストーカーの被害者は女性が88%だった。加害者との関係では、交際相手や配偶者、別れた相手が約半数を占める一方、面識がない人物や誰か分からないケースが約16%に上った。摘発件数は2355件(前年比109件減)で、うちストーカー規制法違反が864件だった。
リベンジポルノの相談は「画像を公表すると脅された」が584件で最多。「画像を公表された」は272件あった。被害者は93.4%が女性で、年齢別では20代が637件で最も多い。19歳以下が376件で続き、最年少の被害者は小学3年の8歳だった。加害者は交際相手(元交際相手を含む)が61.7%で、ネット上の関係だけの知人らが12.3%に上った。摘発は261件だった。
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2020年03月05日13時16分