略
「間違っていません」
と3日の初公判で起訴事実を全て認めた被告は、2004年10月5日の午後3時ごろ、帰宅中の聡美さんを見かけて姦淫しようと思い立ち、家に忍び込んだのち、
持っていた折りたたみナイフで左前胸部や腹部を刺したうえ、前頸部を切り裂き、心臓損傷により失血死させた。
その後、物音を聞いて駆けつけた聡美さんの祖母に対しても、持っていたナイフで左耳や腹部、背部を刺し、全治1ヵ月の重傷を負わせたという。
「自分が事件のことを考えない……ううっ……思い出したくなくて、考えないように生きてきて……当時のことをまだはっきり思い出せないこともあって、
この場でちゃんと思い出せる限りのことを話したくてずっと……思い出そうとしました……自分勝手な都合で事件を起こして申し訳ない気持ちでいっぱいです」(鹿嶋学被告)
4日の被告人質問で、時折声を詰まらせながらこのように述べた鹿嶋被告は、事件を起こしたのち自首することなく、逮捕されるまで山口県の実家で暮らしながら建設系の会社に勤務していた。
下関市に生まれ、中学から宇部市で育ち、高校卒業後は萩市の金属加工会社に就職。事件当時は、寮で一人暮らしをしていたという。
山口在住だった鹿嶋被告が、なぜ事件の日に広島県廿日市市にいたのか。それは「前日の寝坊」が始まりだった。
「朝起きたら、会社が目の前なんで、会社から機械の音がして、遅刻したんだと気づいて……それきっかけで寮を逃げ出しました。
寝坊して『やばい、怒られる』と思ったんですが、怒られるのが嫌で、どんくらい、時間経ったかわからんですけど、寝っ転がったまま考えて、会社行くの嫌になりました。
逃げ出すことが、自分にとっては許されんことで、それをしたことで、もう、どうでもいいっちゅう気持ちになりました」(被告人質問での証言)
就職して3年半、初めての寝坊による遅刻で会社が嫌になり、原付バイクに乗ってそのまま寮を飛び出した鹿嶋被告は
「当時ゲームが好きで、秋葉原に興味があった」(同)ことから、東京を目指すことにした。途中でホームセンターに寄り、方位磁石と、のちに凶器となった折りたたみ式ナイフを購入する。
「地理に詳しくなく、東に進めば東京に着くだろうと思ったことと、ナイフは野宿するつもりで、ナイフがあればどうにかなるやろ」という理由からだったという。
貯金約20万円を引き出して友人の家に泊まり、餞別として(証言ママ)5万円ほど渡し、翌朝、原付で山口を発った。そして、偶然車を走らせていた両親に呼び止められるも振り切り逃走したうえ、
「近くの川に携帯を投げ捨て、もう宇部に戻らんことを決意しました」(同)
会社の寮を飛び出し、有り金を全て持ち、両親を振り切り、携帯を捨て、東へ原付を走らせていると広島に到着した。下校中の女子高生達を見かけ、こんなことを思い立つ。
「レイプしようっていう思いになりました。『性行為がしてみたい』っていう気持ちがあったのと、そのときはもう、捕まってもいいと思って、レイプしようと、そういうふうに思いました」
そんな思いを抱いた鹿嶋被告がたまたま見かけたのが、まさに帰宅しようとしていた聡美さんだった。しばらく様子を伺ったのち、聡美さんがいた自宅の離れに侵入。2階寝室にうつぶせに寝転んでいた聡美さんにナイフを示して言った。
「動くな。脱げ」
隙を見て逃げ出そうとした聡美さんは階段を転げ落ち、被告に追いつかれる。離れの出入り口ドア付近でもみ合いになったとき、被告は脅すために持っていた折りたたみ式ナイフを、聡美さんのお腹に刺した。
「『なんで逃げたんか』って聞きました。自分が刺したにもかかわらず、刺したことを認められなくて、聡美さんのせいにしようという思いから、そういう発言をしました。
聡美さんは『えっ、なんで』というような表情をしてました。それから……そのあとに『くそ、くそ』と言いながら、何回も聡美さんを刺しました。
自分が……どうなってもいい、っていうふうなことを考えるようになった環境とかそういったものを聡美さんにぶつけてしまいました。最後に首を切りました。これで最後にしようと思って。そうせんにゃ、止まらんかった」(同)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200305-00000007-friday-soci
3/5(木) 10:02配信
「間違っていません」
と3日の初公判で起訴事実を全て認めた被告は、2004年10月5日の午後3時ごろ、帰宅中の聡美さんを見かけて姦淫しようと思い立ち、家に忍び込んだのち、
持っていた折りたたみナイフで左前胸部や腹部を刺したうえ、前頸部を切り裂き、心臓損傷により失血死させた。
その後、物音を聞いて駆けつけた聡美さんの祖母に対しても、持っていたナイフで左耳や腹部、背部を刺し、全治1ヵ月の重傷を負わせたという。
「自分が事件のことを考えない……ううっ……思い出したくなくて、考えないように生きてきて……当時のことをまだはっきり思い出せないこともあって、
この場でちゃんと思い出せる限りのことを話したくてずっと……思い出そうとしました……自分勝手な都合で事件を起こして申し訳ない気持ちでいっぱいです」(鹿嶋学被告)
4日の被告人質問で、時折声を詰まらせながらこのように述べた鹿嶋被告は、事件を起こしたのち自首することなく、逮捕されるまで山口県の実家で暮らしながら建設系の会社に勤務していた。
下関市に生まれ、中学から宇部市で育ち、高校卒業後は萩市の金属加工会社に就職。事件当時は、寮で一人暮らしをしていたという。
山口在住だった鹿嶋被告が、なぜ事件の日に広島県廿日市市にいたのか。それは「前日の寝坊」が始まりだった。
「朝起きたら、会社が目の前なんで、会社から機械の音がして、遅刻したんだと気づいて……それきっかけで寮を逃げ出しました。
寝坊して『やばい、怒られる』と思ったんですが、怒られるのが嫌で、どんくらい、時間経ったかわからんですけど、寝っ転がったまま考えて、会社行くの嫌になりました。
逃げ出すことが、自分にとっては許されんことで、それをしたことで、もう、どうでもいいっちゅう気持ちになりました」(被告人質問での証言)
就職して3年半、初めての寝坊による遅刻で会社が嫌になり、原付バイクに乗ってそのまま寮を飛び出した鹿嶋被告は
「当時ゲームが好きで、秋葉原に興味があった」(同)ことから、東京を目指すことにした。途中でホームセンターに寄り、方位磁石と、のちに凶器となった折りたたみ式ナイフを購入する。
「地理に詳しくなく、東に進めば東京に着くだろうと思ったことと、ナイフは野宿するつもりで、ナイフがあればどうにかなるやろ」という理由からだったという。
貯金約20万円を引き出して友人の家に泊まり、餞別として(証言ママ)5万円ほど渡し、翌朝、原付で山口を発った。そして、偶然車を走らせていた両親に呼び止められるも振り切り逃走したうえ、
「近くの川に携帯を投げ捨て、もう宇部に戻らんことを決意しました」(同)
会社の寮を飛び出し、有り金を全て持ち、両親を振り切り、携帯を捨て、東へ原付を走らせていると広島に到着した。下校中の女子高生達を見かけ、こんなことを思い立つ。
「レイプしようっていう思いになりました。『性行為がしてみたい』っていう気持ちがあったのと、そのときはもう、捕まってもいいと思って、レイプしようと、そういうふうに思いました」
そんな思いを抱いた鹿嶋被告がたまたま見かけたのが、まさに帰宅しようとしていた聡美さんだった。しばらく様子を伺ったのち、聡美さんがいた自宅の離れに侵入。2階寝室にうつぶせに寝転んでいた聡美さんにナイフを示して言った。
「動くな。脱げ」
隙を見て逃げ出そうとした聡美さんは階段を転げ落ち、被告に追いつかれる。離れの出入り口ドア付近でもみ合いになったとき、被告は脅すために持っていた折りたたみ式ナイフを、聡美さんのお腹に刺した。
「『なんで逃げたんか』って聞きました。自分が刺したにもかかわらず、刺したことを認められなくて、聡美さんのせいにしようという思いから、そういう発言をしました。
聡美さんは『えっ、なんで』というような表情をしてました。それから……そのあとに『くそ、くそ』と言いながら、何回も聡美さんを刺しました。
自分が……どうなってもいい、っていうふうなことを考えるようになった環境とかそういったものを聡美さんにぶつけてしまいました。最後に首を切りました。これで最後にしようと思って。そうせんにゃ、止まらんかった」(同)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200305-00000007-friday-soci
3/5(木) 10:02配信