https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15804654532151&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
2020年2月1日(土)
公共交通、スマホで予約 日立市が実証実験 円滑接続、利便性向上へ
情報通信技術の活用による新たな公共交通サービスの確立に向け、スマートフォンの専用アプリによる予約に応じて乗り合いタクシーや通勤バスを運行する実証実験が3日、日立市内で始まる。市が整備するバス高速輸送システム「ひたちBRT」を含む各交通機関をスムーズに接続して利用しやすくすることで、公共交通全体の利便性向上を図るのが狙いだ。
実験期間は28日までの約1カ月間で、「ラストワンマイル型」と「通勤型」の2種類に取り組む。
国が提唱する鉄道やバス、タクシーなどの移動手段を切れ目なくつなぎ、スマホのアプリを使って検索や予約、決済機能を一体的に提供する新サービス「MaaS(マース)=モビリティ・アズ・ア・サービス」推進の一環として、国のモデル事業採択を受けて実験に乗り出す。
実施主体は交通事業者やメーカー、県、市などで構成する市モビリティ協議会。ナビタイムジャパンが開発したアプリを活用し、日立製作所がシステム全体を構築。茨城交通と電鉄タクシーが運行を担う。
ラストワンマイル型は、タクシーと市が整備するバス高速輸送システム「ひたちBRT」とのスムーズな接続による高齢者などの移動手段の確保を検証。BRTの発着時刻に合わせ、大沼停留所から半径1〜1.5キロの範囲で自宅-停留所間と、目的地-停留所間を無料の乗り合いタクシーを運行する。運行時間は平日は午後2〜8時、土日祝日は正午〜午後6時。
通勤型は、ひたちなか市のJR佐和駅周辺と東海村から日立市大みか地区の日立製作所大みか事業所など4カ所の事業所に通勤する会社員を対象に実施。自宅最寄りの27カ所の指定乗降場所と職場をつなぎ、片道500円で朝夕1本ずつ運行する。予約時に決済もできる。無線LAN「Wi-Fi」が使える定員40人の観光バスを使い、「鉄道のグリーン車でゆったりと通うイメージ」(茨城交通)を想定する。
利用するには、いずれもスマホへの専用アプリのダウンロードが必要。アプリは今回の実験の乗車予約のほか、県内全ての公共交通の一括経路検索ができ、17日以降は市内路線バスとBRTの一日乗車券の購入も可能になる機能が追加される。(川崎勉)