大分県の豊後大野市の一部地域で23日未明、停電が発生した。この地域にある同市民病院も停電したが、非常用電源が機能せず、電子カルテシステムが使えなくなったため、新患と急患の受け入れを同日午後まで停止した。入院患者約160人に大きな影響はなかったという。
同病院によると、同日午前3時半ごろに停電。通常なら作動する非常用電源が機能しなかった。人工呼吸器などの医療機器は、それぞれのバッテリーで作動し続け、約1時間後には停電も復旧した。
ただ、電子カルテシステムの復旧が遅れ、患者の受け付けが手作業に。処理に時間がかかることなどから、急患と新患の受け入れを停止したという。システムは正午ごろに復旧、確認作業を経て午後2時から通常の運用に戻った。
同病院は、災害の発生時に地域医療の核になる災害拠点病院でもある。入院中の80代女性は「夜中に病院内がばたばたとした様子になり目が覚めた。頼りにしている病院なので、しっかりしてほしい」。川野文敏市長は「ご心配をおかけして申し訳ない。原因を究明して二度と起こらないようにしたい」と話した。(寿柳聡)
2020年1月24日 9時00分
https://www.asahi.com/articles/ASN1R5JTSN1RTPJB010.html