医学的な適応障害の定義
高木医師によると、適応障害は「明らかなストレス要因となる環境の変化があり、それに適応できずにいろいろな症状が出現する疾患」を指すという。
「何かしらのストレス因となる出来事が起こってから1カ月以内(3カ月以内とする診断基準もあり)に発症し、通常6カ月を超えない間に症状が改善するものを適応障害と呼びます」
適応障害の人に現れる主な症状
適応障害の主な症状として以下があげられる。
抑うつ気分
不安
心配
情動不安定
イライラ
神経過敏
不眠
意欲低下
食欲低下
疲れやすい
動悸
頭痛
腹痛
肩こり
めまい
「これら以外にも遅刻や欠席、欠勤が増えたり、喧嘩、無謀運転、浪費といった問題行動を起こしたり、過度の飲酒や薬物乱用、ギャンブル、破壊行為、犯罪などに手を染めたりする人もいます」
適応障害の症状は、実に多岐にわたることがわかる。
適応障害を発症する原因
適応障害の原因となるのは環境の変化であるため、「彼氏にフラれてショックが大きい」とか「仕事がうまくいかなくてやる気が出ない」など、誰しもが発症する可能性があると高木医師は指摘する。
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「もともと環境の変化に弱い、ストレス耐性が低い人が適応障害になりやすいです。ストレス因となる出来事は『失恋』『いじめ』『人間関係』『浪人』『異動』『離婚』『死別(含めない場合もある)』『金銭問題』『身体の病気』『事故』などの個人的な出来事から、災害や大きな事件・事故などの社会的な出来事があります。その人自身がストレスだと思うことがあれば、それがすべて要因になりますし、必ずしも悲しくつらい出来事だけではありません。『進学』『就職』『転職』『昇進』『結婚』などの嬉しいことであっても起こりえます」
例えば、昇進は一般的には良いことに思われがちだ。ただ、現場でバリバリやっていた営業マンがある日突然、管理職への昇進を告げられたら……。慣れないマネジメント業務にストレスを感じ、本来その人が持っていた優れた営業力自体も損なわれてしまう可能性がある。また、昇進に伴う栄転で住み慣れた地を離れ、新天地で生活を余儀なくされることにストレスを感じる場合もある。何がストレッサーとなるかわからない以上、適応障害は人ごととは言えないだろう。
適応障害とうつ病の違い
適応障害はうつ病と混同されるケースも少なくないが、両者には明確な違いがある。それは「ストレッサーとの距離と症状の度合いの関係性」だ。
「適応障害の場合は、その要因となっているストレス因から離れると症状が軽くなります。例えば、学校や仕事がない日は少し元気になったり、自分の好きなことや趣味は楽しむことができるのです。しかしうつ病では、環境を変えても症状が一日中、少なくとも2週間以上ずっと続き、仕事や日常生活にまで支障をきたしてしまいます」
なお、うつ病で現れる主な症状は以下の通り。
・抑うつ気分
・すべてを悲観的に考えてしまう
・自責の念に駆られる
・思考停止(会話や考えが先に進まない)
・罪業妄想(「自分は罪深い人間だ」など)を抱く
・心気妄想(「重大な病気に違いない」など)を抱く
・貧困妄想(「お金がない」など)を抱く
・微小妄想(「自分には価値や能力がない」など)を抱く
・意欲低下(何をするのもおっくうになって、横になっている時間が増えたり、ひきこもりがちになったりする)
・集中力の低下によって何事も集中できず、ケアレスミスが増える
・興味関心の低下(今まで楽しめていた趣味などが楽しめなくなるなど)
・不眠(特に早朝覚醒)
・食欲低下や体重減少
・便秘や吐き気、頭痛、肩こり、倦怠感など身体の不調
2020/01/16 10:50 全文はソース元で
https://news.mynavi.jp/article/20200116-950666/
高木医師によると、適応障害は「明らかなストレス要因となる環境の変化があり、それに適応できずにいろいろな症状が出現する疾患」を指すという。
「何かしらのストレス因となる出来事が起こってから1カ月以内(3カ月以内とする診断基準もあり)に発症し、通常6カ月を超えない間に症状が改善するものを適応障害と呼びます」
適応障害の人に現れる主な症状
適応障害の主な症状として以下があげられる。
抑うつ気分
不安
心配
情動不安定
イライラ
神経過敏
不眠
意欲低下
食欲低下
疲れやすい
動悸
頭痛
腹痛
肩こり
めまい
「これら以外にも遅刻や欠席、欠勤が増えたり、喧嘩、無謀運転、浪費といった問題行動を起こしたり、過度の飲酒や薬物乱用、ギャンブル、破壊行為、犯罪などに手を染めたりする人もいます」
適応障害の症状は、実に多岐にわたることがわかる。
適応障害を発症する原因
適応障害の原因となるのは環境の変化であるため、「彼氏にフラれてショックが大きい」とか「仕事がうまくいかなくてやる気が出ない」など、誰しもが発症する可能性があると高木医師は指摘する。
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「もともと環境の変化に弱い、ストレス耐性が低い人が適応障害になりやすいです。ストレス因となる出来事は『失恋』『いじめ』『人間関係』『浪人』『異動』『離婚』『死別(含めない場合もある)』『金銭問題』『身体の病気』『事故』などの個人的な出来事から、災害や大きな事件・事故などの社会的な出来事があります。その人自身がストレスだと思うことがあれば、それがすべて要因になりますし、必ずしも悲しくつらい出来事だけではありません。『進学』『就職』『転職』『昇進』『結婚』などの嬉しいことであっても起こりえます」
例えば、昇進は一般的には良いことに思われがちだ。ただ、現場でバリバリやっていた営業マンがある日突然、管理職への昇進を告げられたら……。慣れないマネジメント業務にストレスを感じ、本来その人が持っていた優れた営業力自体も損なわれてしまう可能性がある。また、昇進に伴う栄転で住み慣れた地を離れ、新天地で生活を余儀なくされることにストレスを感じる場合もある。何がストレッサーとなるかわからない以上、適応障害は人ごととは言えないだろう。
適応障害とうつ病の違い
適応障害はうつ病と混同されるケースも少なくないが、両者には明確な違いがある。それは「ストレッサーとの距離と症状の度合いの関係性」だ。
「適応障害の場合は、その要因となっているストレス因から離れると症状が軽くなります。例えば、学校や仕事がない日は少し元気になったり、自分の好きなことや趣味は楽しむことができるのです。しかしうつ病では、環境を変えても症状が一日中、少なくとも2週間以上ずっと続き、仕事や日常生活にまで支障をきたしてしまいます」
なお、うつ病で現れる主な症状は以下の通り。
・抑うつ気分
・すべてを悲観的に考えてしまう
・自責の念に駆られる
・思考停止(会話や考えが先に進まない)
・罪業妄想(「自分は罪深い人間だ」など)を抱く
・心気妄想(「重大な病気に違いない」など)を抱く
・貧困妄想(「お金がない」など)を抱く
・微小妄想(「自分には価値や能力がない」など)を抱く
・意欲低下(何をするのもおっくうになって、横になっている時間が増えたり、ひきこもりがちになったりする)
・集中力の低下によって何事も集中できず、ケアレスミスが増える
・興味関心の低下(今まで楽しめていた趣味などが楽しめなくなるなど)
・不眠(特に早朝覚醒)
・食欲低下や体重減少
・便秘や吐き気、頭痛、肩こり、倦怠感など身体の不調
2020/01/16 10:50 全文はソース元で
https://news.mynavi.jp/article/20200116-950666/