米国はこうした見方に「高い確信」を抱いているという。今回の墜落では、乗員乗客176人全員が死亡した。
また別の米当局者は、イランが誤ってウクライナ機を撃墜した可能性があるとの見方を示した。墜落現場では、機体の破片が広範囲にわたって散乱しており、撃墜とみる要因の1つになっていると指摘。機械の故障で墜落した場合には、機体の破片はそこまで広い範囲に散らばらないと述べた。
ドナルド・トランプ米大統領もこの日、計器の故障による墜落との見方に対して「疑問を抱いている」との認識を示し、「非常に危険な地域を飛行しており、誰かが間違いを犯すことはあり得る」と語った。
ウクライナ機は、イランが革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官殺害への報復として、イラク駐留の米軍拠点にミサイル攻撃を行った数時間後に墜落した。こうしたタイミングから、ウクライナ機が飛翔体によって撃墜されたのではないかとの見方も出ていた。
事情に詳しいある米当局者は8日、衛星を通じて送信されたデータは、突然データが途絶えて墜落するまで、機体に異常はなかったことを示していたと指摘。そのため、結論を出すのはまだ時期尚早としながらも、航空安全の専門家からは、機体に対して敵対的な行為があった可能性があるとの見方も出ていると述べていた。
2014年には、ウクライナ東部で同国政府と衝突していた親ロシア派が地対空ミサイルでマレーシア機を撃墜し、乗っていた298人全員が死亡した事件が起きている。
2020 年 1 月 10 日 06:00 JST 更新 WSJ
https://jp.wsj.com/articles/SB10517371318234993477104586130660966375384
【180人死亡】ウクライナ墜落機「イランが誤って撃墜」 米当局が見解
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