https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191223/k10012225361000.html
“ブタ体内でヒト由来のすい臓作製”研究 了承 国の専門家会議
2019年12月23日 13時12分
ヒトのiPS細胞を使って、ヒト由来のすい臓をブタの体内で作ることを目指す研究について、国の専門家会議が実施を了承しました。iPS細胞を使ってブタの体内で、移植用の臓器の作製を目指す研究が了承されたのは初めてです。
研究は、明治大学の長嶋比呂志教授らのグループが計画し、23日開かれた文部科学省の専門家会議で審議が行われました。
計画では、すい臓を作れないように遺伝子を操作したブタの受精卵にヒトのiPS細胞を数個から20個ほど注入します。
そして、受精卵をブタの子宮に戻すと、ブタの胎児の中にヒトの細胞を含むすい臓ができるとされ、およそ30日が経過した時点で、ヒトの細胞がどれほど含まれているか検証するとしています。
専門家会議では倫理的な問題が起きないよう、研究の進み具合を報告してもらいたいといった意見が出ましたが、審議の結果、実施が了承されました。
ヒトの細胞を入れた動物の受精卵を子宮に戻すことは禁止されていましたが、ことし3月に解禁され、東京大学のグループも国の了承を受け、iPS細胞を使ってネズミの体内ですい臓を作り出すことを目指す研究を進めています。
動物の体内で作られた臓器をヒトに移植することは禁止されていて、今回の計画はあくまで基礎的な研究ですが、ブタは臓器の大きさがヒトに近いとされ、将来、移植用の臓器をつくる技術につながるとして注目されています。
長嶋教授は「臓器を作るという目標に向け、初期の研究の入り口に立ったという段階だ。スピード感をもって研究を進めていきたい」と話しています。
“ブタ体内でヒト由来のすい臓作製”研究 了承 国の専門家会議
2019年12月23日 13時12分
ヒトのiPS細胞を使って、ヒト由来のすい臓をブタの体内で作ることを目指す研究について、国の専門家会議が実施を了承しました。iPS細胞を使ってブタの体内で、移植用の臓器の作製を目指す研究が了承されたのは初めてです。
研究は、明治大学の長嶋比呂志教授らのグループが計画し、23日開かれた文部科学省の専門家会議で審議が行われました。
計画では、すい臓を作れないように遺伝子を操作したブタの受精卵にヒトのiPS細胞を数個から20個ほど注入します。
そして、受精卵をブタの子宮に戻すと、ブタの胎児の中にヒトの細胞を含むすい臓ができるとされ、およそ30日が経過した時点で、ヒトの細胞がどれほど含まれているか検証するとしています。
専門家会議では倫理的な問題が起きないよう、研究の進み具合を報告してもらいたいといった意見が出ましたが、審議の結果、実施が了承されました。
ヒトの細胞を入れた動物の受精卵を子宮に戻すことは禁止されていましたが、ことし3月に解禁され、東京大学のグループも国の了承を受け、iPS細胞を使ってネズミの体内ですい臓を作り出すことを目指す研究を進めています。
動物の体内で作られた臓器をヒトに移植することは禁止されていて、今回の計画はあくまで基礎的な研究ですが、ブタは臓器の大きさがヒトに近いとされ、将来、移植用の臓器をつくる技術につながるとして注目されています。
長嶋教授は「臓器を作るという目標に向け、初期の研究の入り口に立ったという段階だ。スピード感をもって研究を進めていきたい」と話しています。