https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191219/k10012220711000.html
高齢ドライバーに「限定免許」「実技検査」導入へ 警察庁
2019年12月19日 15時36分高齢ドライバー事故
高齢ドライバーによる深刻な事故が相次ぐなか、警察庁は、自動ブレーキなどを備えた車に運転を限定する新たな免許を導入することや、一定の違反歴のある高齢者には免許更新の際に実技検査を義務づける方針を固めました。
警察庁は、おととしから有識者会議を開いて高齢ドライバーの事故防止について議論を進めてきましたが、これまでよりも踏み込んだ対策が必要だとして、自動ブレーキなどの安全機能を備えた「サポートカー」に運転を限定する新たな免許を導入する方針を固めました。
この「限定免許」は、すでに普通免許などを持っている高齢ドライバーなどが切り替えられるほか、運転に不安がある人が免許を取る場合にも選択できることになる見通しです。
また、一定の違反歴がある高齢ドライバーには、免許更新の際に実技検査を義務づける方針です。
検査は自動車教習所などで行い、実際に車を運転して一時停止やハンドル操作がスムーズにできるかをチェックし、免許の更新を認めない場合もあります。
対象とするドライバーの年齢については、75歳以上もしくは80歳以上にすることで検討が進められています。
警察庁は、こうした内容を盛り込んだ道路交通法の改正案を年明けの通常国会に提出する見通しです。
重大な事故相次ぐ
交通死亡事故は、去年、全国で3449件と件数としては過去最少となる一方、高齢ドライバーによる重大な事故が相次いでいます。
2016年10月には横浜市で87歳のドライバーが運転する軽トラックが集団登校中の小学生の列に突っ込み、6歳の男の子が亡くなるなど、8人が死傷しました。
去年5月には、神奈川県茅ヶ崎市の国道で90歳のドライバーの車が赤信号を無視して歩行者などを次々とはね、4人を死傷させる事故が起きました。
ことしに入ってからも事故は相次ぎ、4月に、東京・池袋で、87歳のドライバーが運転する車が暴走して通行人を次々とはね3歳の女の子と母親の2人が死亡、10人がけがをしました。
75歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故はことしに入って11月末までに全国で354件に上っています。
高齢運転者対策 徐々に拡充・強化
(リンク先に続きあり)