大阪メトロと子会社の大阪シティバスは16日午前、大阪市北区のグランフロント大阪の西側道路で、自動運転バスが走行する様子を報道機関に公開した。障害物などが設置された往復約600メートルのコースで、仏メーカー製の自動運転バスを走らせた。17、18日には事前に応募した250人の乗客を対象に試乗会も開催する。公道上での自動運転バスの走行は、大阪市内では初という。
労働人口の減少などを背景にバス運転手の人手不足が深刻化するなか、大阪メトロは運転手の負担軽減を目的に、来年度から大阪の湾岸部の4路線、令和6年度には20路線で自動運転バスを商用運行させる計画だ。
16日の内覧会では、緊急時対応のため運転手が乗車した状態で、時速約9キロでバスが運行された。衛星利用測位システム(GPS)やカメラ映像で自車位置を認識し自動で走行する仕組み。大阪シティバスの幹部は記者団に「大阪市内では自転車の走行や路上駐車なども多く、自動運転バスを走行させるうえでの課題が少なくない。試乗会などを通じ、さらに研究を進めていきたい」と語った。
大阪メトロは7年に開催される大阪・関西万博でも、来場者の輸送などで自動運転バスを活用する計画だ。今月下旬には、万博会場となる大阪湾の人工島、夢洲(大阪市此花区)と周辺を結ぶルートで、自動運転バスの走行実験を行う。
自動運転バスをめぐっては、先月には福岡市内の公道で住民向け試乗会が行われたほか、滋賀県や神奈川県、羽田空港などでも実証実験が行われるなど、実用化に向けた動きが全国で加速している。
12/16(月) 12:27配信 産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191216-00000515-san-bus_all