ダイソンキラーと呼ばれ、日本でも大ブレイク中の掃除機メーカーShark Ninja。CMをほとんど流さず、発売3カ月という短期間でなぜ大ヒットしたのか。同社を率いるゴードン社長に開発秘話を聞いた――。
■「ダイソンキラー」と呼ばれる掃除機メーカー
12月といえば、大掃除の季節。この時期、思い切って「掃除機」を買い換えようと考える人も多いのでは?
ここ数年、日本では掃除機全体の市場が、伸び悩んでいます。18年現在で、前年比3%減の810万台市場。ただし細かく見ていくと、キャニスタータイプやハンディタイプがそれぞれ10%以上落ち込む一方で、伸びているのがスティックタイプ(同8%増)とロボットタイプ(同4%増)の市場です(19年 GfKジャパン「18年 家電・IT市場動向」)。
スティッククリーナーとロボットクリーナーといえば、近年、ヒット商品番付を賑わせてきたのが「ダイソン」(同)や「ルンバ」(アイロボットジャパン)ですよね。いずれも、働く女性が増える中で、“いつでも(夜中でも不在時でも)気軽に”、そして“ラクに”掃除できる点が、人気を呼んだと言われています。
そんな中、アメリカにおいて「ダイソンキラー」と呼ばれるようになった掃除機メーカーが今年(2019年)、日本でも大ブレイクしたのをご存じでしょうか?
■CMなしで、なぜ人気なのか
その名も、「Shark Ninja(以下、シャークニンジャ)」。「ニンジャ(忍者)」の名から「日本の会社では?」と発想する方も多いと思いますが、実はアメリカ生まれの日本法人です。「シャーク」は、初代掃除機が「サメ」の形に似ていたから、「ニンジャ」は、その手さばきの素早さに着想を得てネーミングされたそうです。
皆さんもご存じの通り、ダイソンやアイロボットの製品は、テレビ等への圧倒的なCM出稿戦略で人気を得ました。
ところが「シャークニンジャ」の掃除機は、日本でほとんどテレビCMを流していません(現在はゼロ)。にも関わらず、2018年9月中旬に発売されたハンディクリーナー(「EVOPOWER(以下、エヴォパワー)」は、日本での発売からわずか3カ月で、コードレスハンディークリーナー市場の売上台数ナンバーワンを記録しました。
一体なぜ、ここまで人気を得られたのでしょうか。そこには、日本独自の「掃除シーン&ニーズ」に対する徹底的な研究や、今多くの日本企業が課題とする「グローバル・マーケティング戦略」の秘策が隠されていたのです。
■社長自ら家電量販店めぐり
※中略
■アメリカ人は1〜2週間に1回しか掃除機をかけない
※中略
■日本では手入れのしやすさもポイントに
まずは、「壁の穴」。ダイソンも含めた欧米メーカーのコードレス掃除機は、壁に穴を空けて収納スタンドや充電スタンドを取り付けるタイプが圧倒的。でも日本では賃貸住宅に住む人も多いため、穴を空けること自体が大きな購買障壁となります。
そこで、スティッククリーナーの「EVOFLEX(以下、エヴォフレックス)」の本体は、収納場所を取らず、壁にスタンドを取り付ける必要もない「折り畳み」タイプとし、充電池も着脱式にして穴を空けずに済むよう、工夫したそうです。
また、掃除機の「ダストカップ(透明のゴミが溜まる部分)」の掃除は、「アメリカではめったにしない」とゴードン社長。ところが日本人は綺麗好きで、本体の手入れのしやすさも購入ポイントになる。そこで、日本製品では部品が簡単にはずれるボタンを付け、簡単にダストカップの拭き掃除ができるようにしたと言います。
■日本人の4つの不満を解消
他にも、日本の消費者の掃除習慣を徹底的にリサーチする中で、日本人が従来のコードレススティッククリーナーに抱いていた4つの不安・不満が浮かび上がったと言います。皆さんも、思い当たるのではないでしょうか。
・ゴミを取り除く能力への不満
・家具の下の掃除のしづらさへの不満
・収納への不満
・稼働時間や充電への不安
以下ソース先で
2019年12月11日 11時15分
プレジデントオンライン
https://news.livedoor.com/article/detail/17509680/