2019年11月22日 2時05分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191122/k10012186401000.html
イスラエルで長期政権を維持するネタニヤフ首相が、地元の通信業者に便宜を図る見返りに政権に好意的な報道をするよう要求していたとして、検察当局は首相を収賄などの罪で起訴すると発表しました。首相は有罪が確定するまで職にとどまることができますが、政治的には大きな打撃となります。
イスラエルの検察当局は21日、ネタニヤフ首相が地元の通信業者に対し、便宜を図る見返りに傘下にあるネットメディアで政権に好意的な報道をするよう要求していたとして、首相を収賄や背任などの罪で起訴すると発表しました。
この事件についてネタニヤフ首相は、これまで「容疑事実も捜査もでっち上げだ」と否定し、無罪を主張してきました。
イスラエルの法律では、首相は有罪が確定するまで職にとどまることができますが、起訴は政治的に大きな打撃となります。
イスラエルではことし2度、総選挙が行われましたが、ネタニヤフ首相の与党陣営と野党勢力はいずれも過半数の議席を確保できず、連立交渉も難航し、新しい政権が発足する見通しはたっていません。
このためネタニヤフ政権が暫定的に続いていますが、首相が起訴されたことで、今後の連立交渉や、それが不調に終わった場合の3度目の総選挙でネタニヤフ首相に逆風が吹くことになりそうです