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台風19号 浸水や崖崩れなど記録的災害に 対策見直し迫られる
2019年11月12日 1時55分
台風19号による豪雨災害が発生してから12日で1か月です。氾濫などによる浸水範囲は去年の「西日本豪雨」を超えているほか、土砂災害も1つの台風によるものとしては最も多くなるなど、国が対策の見直しを迫られる記録的な豪雨災害になっています。
国土交通省によりますと、台風19号による豪雨災害では11日時点で、東日本や東北を中心に7つの県の合わせて71河川140か所で堤防が決壊、16都県の延べ298河川で氾濫が発生しました。
浸水した面積は少なくとも2万5000ヘクタールと、去年の西日本豪雨を超える記録的な豪雨災害となっています。
さらに、崖崩れや土石流などの土砂災害は20の都県で合わせて884件確認され、1つの台風によるものとしては、記録が残る昭和57年以降最も多くなりました。
今回の災害では、堤防が決壊した中小河川の多くが事前に浸水想定範囲を設定する対象に含まれていなかったほか、土砂崩れの場所が「土砂災害警戒区域」に指定されていないケースがありました。
地球温暖化など今後の気候変動によっては今回のように豪雨災害が頻発し、広域かつ激甚化するという指摘も出ています。
国土交通省は今回の被害を検証しながら、堤防やダムなどのハード対策を再検討するとともに、中小河川でも浸水想定範囲を設定するなど、ソフト対策も合わせて防災対策を見直していくことにしています。