米中 貿易問題をめぐる次官級の協議始まる
2019年9月20日 5時44分米中対立
アメリカと中国の貿易問題をめぐる次官級の協議がワシントンで始まりました。トランプ大統領が、中国によるアメリカ産の農産品の輸入拡大などを優先した一部の分野に限定した暫定的な合意にも言及する中、米中双方がどこまで隔たりを埋めることができるのか注目されます。
互いの輸入品に高い関税をかける応酬を続けるアメリカと中国は、ことし7月末以来となる閣僚級の交渉を来月初めにワシントンで行う予定です。
これを前に、ワシントンで19日、両国の次官級の交渉が始まり、中国財政省の廖岷次官をトップとする代表団がアメリカ通商代表部のゲリッシュ次席代表らと協議しました。
来年、大統領選挙を控えるトランプ大統領は、中国によるアメリカ産の農産品の輸入拡大などを優先した暫定的な合意も検討する可能性を示唆しています。
これに対し、中国も、アメリカから輸入する一定量の農産品を関税上乗せの対象から外す方針を示すなど譲歩の姿勢を示しています。
ただ、アメリカの議会や経済界では、中国による知的財産権の侵害などをめぐる包括的な合意が望ましいという声も根強く、交渉を通じて両国の隔たりをどこまで埋めることができるのか注目されます。
