https://www.jiji.com/jc/article?k=2019091600152&g=int
原油急騰、OPEC増産も=米戦略備蓄放出−サウジ生産半減で供給不安・無人機攻撃
2019年09月16日13時09分
【ロンドン、ニューヨーク時事】世界有数の産油国サウジアラビアが国営石油会社に対する無人機攻撃を受け、生産量が半減する非常事態に直面している。当面は備蓄の取り崩しで輸出需要に対応するものの、全面復旧には数週間かかる見通し。供給不安で原油価格が急騰しており、サウジの加盟する石油輸出国機構(OPEC)が事態沈静化に向けて増産に動くシナリオもささやかれる。
ニューヨーク市場の原油先物相場は15日、時間外取引で一時1バレル=63.34ドルと、前週末13日の終値に比べ15%以上の上昇となった。
トランプ米大統領は同日、原油価格の抑制に向けて「必要に応じて戦略石油備蓄を放出することを承認した」とツイッターに書き込んだ。
サウジ国営サウジアラムコは14日、2カ所の石油関連施設が攻撃を受け、日量570万バレルの原油生産が停止したと発表した。これは8月のサウジの産油量(OPEC推計の日量平均)の6割に迫り、同月の世界生産(同)の5.7%に匹敵する規模だ。
ナセル最高経営責任者(CEO)は「生産回復に向けた作業が進んでいる。48時間ほどで進展を報告する」と説明。アブドルアジズ・エネルギー相は、生産量の落ち込みの一部を備蓄で賄うと表明した。
今後の焦点は、サウジがどれだけ迅速に生産を立て直せるかだ。短期間で回復できれば、影響は限定的なものにとどまるとみられる。しかし、復旧に時間を要するようなら、原油価格がさらに高騰し、減速懸念の強まる世界経済を一段と圧迫しかねない。
英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は15日、OPEC加盟国に一時的な増産を要請する必要があるか、サウジが検討を始めたと伝えた。OPECは原油相場の下支えに向け、ロシアなど非加盟産油国と日量120万バレル規模の減産を続けており、生産能力には一定の余裕がある。
原油急騰、OPEC増産も=米戦略備蓄放出−サウジ生産半減で供給不安・無人機攻撃
2019年09月16日13時09分
【ロンドン、ニューヨーク時事】世界有数の産油国サウジアラビアが国営石油会社に対する無人機攻撃を受け、生産量が半減する非常事態に直面している。当面は備蓄の取り崩しで輸出需要に対応するものの、全面復旧には数週間かかる見通し。供給不安で原油価格が急騰しており、サウジの加盟する石油輸出国機構(OPEC)が事態沈静化に向けて増産に動くシナリオもささやかれる。
ニューヨーク市場の原油先物相場は15日、時間外取引で一時1バレル=63.34ドルと、前週末13日の終値に比べ15%以上の上昇となった。
トランプ米大統領は同日、原油価格の抑制に向けて「必要に応じて戦略石油備蓄を放出することを承認した」とツイッターに書き込んだ。
サウジ国営サウジアラムコは14日、2カ所の石油関連施設が攻撃を受け、日量570万バレルの原油生産が停止したと発表した。これは8月のサウジの産油量(OPEC推計の日量平均)の6割に迫り、同月の世界生産(同)の5.7%に匹敵する規模だ。
ナセル最高経営責任者(CEO)は「生産回復に向けた作業が進んでいる。48時間ほどで進展を報告する」と説明。アブドルアジズ・エネルギー相は、生産量の落ち込みの一部を備蓄で賄うと表明した。
今後の焦点は、サウジがどれだけ迅速に生産を立て直せるかだ。短期間で回復できれば、影響は限定的なものにとどまるとみられる。しかし、復旧に時間を要するようなら、原油価格がさらに高騰し、減速懸念の強まる世界経済を一段と圧迫しかねない。
英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は15日、OPEC加盟国に一時的な増産を要請する必要があるか、サウジが検討を始めたと伝えた。OPECは原油相場の下支えに向け、ロシアなど非加盟産油国と日量120万バレル規模の減産を続けており、生産能力には一定の余裕がある。