https://j-town.net/tokyo/news/localnews/293976.html?p=all
何かがおかしい...?(上越市立水族博物館提供)
こちらは、「うみがたり」の愛称で知られる上越市立水族博物館(新潟県)が掲示しているポスターだ。
日本に広く分布する「アカクラゲ」の毒性についての注意を呼び掛けているのだが、文章の後半部分に注目していただきたい。
「このクラゲを乾燥させて粉状にしたものを吸ってしまうとクシャミが止まらなくなってしまいます。そのため『ハクションクラゲ』とも呼ばれています」
こうした一風変わった記述が、ツイッターで「なんで粉末にして吸おうとしたんだよ」などと話題になっている
いったいどうしてこんな注意書きを...。Jタウンネットが、うみがたりの広報担当者に聞いた。
冗談などではなく...
この注意書きは、うみがたりのクラゲ展示コーナーに掲示されている。
触手には刺胞(毒針)が詰まっているという(うみがたり広報提供)」
しかし、注意書きにもあるように、アカクラゲには「刺胞」という毒性の強い針がある。実際、環境省「せとうちネット」のサイトにも、
「この刺胞に触れると火傷に似た痛みが走り、みみず腫れや水脹れなどの症状が起こり、ショックから呼吸困難になることもあります」
とある。
うみがたりの広報担当者は2019年9月2日の取材に、「(アカクラゲは)触らなくてもクシャミを引き起こすほど毒性が強い」と話す。
「海にうちあがったアカクラゲが、乾燥して粉になって空気中に浮遊する。それについて注意を呼び掛ける意味を込めて、
『粉状にしたものを吸ってしまうと...』という記述を入れました」(担当者)
つまり、この記述は冗談などではなく、実際に乾燥したアカクラゲの粉を吸ってしまうシチュエーションがあるというワケだ。
こうした注意書きは7月頃から、アカクラゲの水槽の横に掲示しているとのことで、
「お客さんから生き物についてふれる機会が欲しいという要望があり、飼育員からの『小噺』として、『こういう所に注目してね』
という想いも込めて設置しています。どういう形であれ、興味をもってくれて、うれしいです」
としていた。