(CNN) 米ボストンで性的少数者の権利擁護を訴える「プライドパレード」に対抗する異性愛者らの行進「ストレート・プライドパレード」を行ったところ、それに抗議するグループが大挙して押し寄せ、30人以上が逮捕される騒ぎになったことが2日までに分かった。
「ストレート・プライドパレード」は8月31日の正午ごろ、ボストン中心部で始まった。警察によるとこれに反発するグループが抗議行動を展開した結果、34人が逮捕された。また警官4人が命にかかわらない程度の傷を負った。
ストレート・プライドの参加者らが掲げたプラカードなどには、米軍やトランプ大統領、メキシコ国境の壁建設を支持する文言が見られた。道化師の帽子をかぶって路上でダンスを披露した参加者の男性は「ストレートであることは素晴らしい」と書かれたプラカードを手にしていた。
CNN系列局のWCVBが報じたところによれば、上記のパレードの抗議に集まった人々の数はパレード自体の参加者を上回ったという。抗議グループはパレード参加者に向けて「オルタナ右翼、我々の街から出ていけ」といった掛け声を浴びせた。
抗議行動の運営に携わった女性は、「憎悪に立ち向かう」ことが目的だったと説明。CNNのインタビューに答え、「(ストレート・プライドは)ボストンで行われる本来のプライドパレードへの当てつけだと感じる」「私たちは憎悪に対して声を上げ、そして勝利した」と述べた。
一方、ストレート・プライドを主催した団体はウェブサイト上で、パレード開催により「あらゆる人々が受け入れられる社会を実現し、ボストンとその周辺の異性愛者に影響が及ぶ様々な問題についての認識を広める」と、イベントの意義を強調した。
市の救急医療当局の広報担当者によると、パレードとその抗議の現場から9人が地元の病院に搬送された。これらの人々の容体は明らかになっていない。
2019.09.02 Mon posted at 17:00 JST CNN
https://www.cnn.co.jp/usa/35142071.html