https://jp.reuters.com/article/elpaso-white-nationalist-us-idJPKCN1V50W6
2019年8月15日 / 19:18 / 3日前
「普通」を目指す白人至上主義、支持拡大へ戦略転換
Jim Urquhart Nick Brown
[リトルロック(アーカンソー州) 15日 ロイター] - 2年前、白人ナショナリスト運動が全米に衝撃を与えた。バージニア州シャーロッツビルで行われたネオナチに抗議する集会が流血の惨事となった。極右の男が運転する車が群衆に突っ込み、1人が死亡、多数の負傷者が出た。
白人至上主義グループの一部指導者は再編を進めた。怒りをあおる代わりに、新たな方針で支持を集めることにした。「普通」に見せる戦略だ。
彼らが掲げたより大きな目標は、白人ナショナリストの多くが「第2段階」と呼ぶものだった。忌み嫌われる極右思想を主流派にも受け入れられるものとし、白人ナショナリストを影響力ある立場にする。言葉遣いをソフトにしたほか、多くのグループは集会を対決色の強いものから社交的な場に転換した。
アラバマ州モンゴメリー出身で、白人至上主義者を自認するオルタナ右翼のブロガー、ブラッド・グリフィン氏は、「戦略は今のところ組織内にフォーカスしている。身内を固めている」と語る。
グリフィン氏は2018年に自身が企画した川遊びイベントを楽しそうに振り返る。集まったのは、地元の白人至上主義集会に参加した友人たち。こうした地味な集まりが目標としているのは、公共の場における抗議行動といった人目を引く取り組み以上に、極右思想を広げていくことだという。
「表に出て『アンティファ』(極左の反ファシスト運動)の連中とやり合い、通りで汚物をぶつけられるのに比べたら、こちらの方が楽しい」と、グリフィン氏は言う。
グリフィン氏がインタビューに応じたのは、テキサス州エルパソで8月3日に銃乱射事件が発生する前だった。この事件は、白人ナショナリスト運動の「正常化」を志向する人々の計算を狂わせた。
当局によると、21歳のパトリック・クルシウス容疑者が銃で22人を殺害、20人以上を負傷させた。その直前にネットで動機を説明し、「ヒスパニックによる米国侵略」を非難する犯行声明を公開していた。
エルパソの事件は、一部の白人至上主義者が自分たちの運動を前進させる助けになっていると賞賛する人物、つまりトランプ米大統領に新たなプレッシャーをかけることにもなった。トランプ大統領は2015年に大統領選出馬を表明して以来、人種差別を扇動するような発言で絶えず批判を浴びている。メキシコ国境からの移民流入を「侵略」と表現することもやり玉に挙げられている。
(リンク先に続きあり)
2019年8月15日 / 19:18 / 3日前
「普通」を目指す白人至上主義、支持拡大へ戦略転換
Jim Urquhart Nick Brown
[リトルロック(アーカンソー州) 15日 ロイター] - 2年前、白人ナショナリスト運動が全米に衝撃を与えた。バージニア州シャーロッツビルで行われたネオナチに抗議する集会が流血の惨事となった。極右の男が運転する車が群衆に突っ込み、1人が死亡、多数の負傷者が出た。
白人至上主義グループの一部指導者は再編を進めた。怒りをあおる代わりに、新たな方針で支持を集めることにした。「普通」に見せる戦略だ。
彼らが掲げたより大きな目標は、白人ナショナリストの多くが「第2段階」と呼ぶものだった。忌み嫌われる極右思想を主流派にも受け入れられるものとし、白人ナショナリストを影響力ある立場にする。言葉遣いをソフトにしたほか、多くのグループは集会を対決色の強いものから社交的な場に転換した。
アラバマ州モンゴメリー出身で、白人至上主義者を自認するオルタナ右翼のブロガー、ブラッド・グリフィン氏は、「戦略は今のところ組織内にフォーカスしている。身内を固めている」と語る。
グリフィン氏は2018年に自身が企画した川遊びイベントを楽しそうに振り返る。集まったのは、地元の白人至上主義集会に参加した友人たち。こうした地味な集まりが目標としているのは、公共の場における抗議行動といった人目を引く取り組み以上に、極右思想を広げていくことだという。
「表に出て『アンティファ』(極左の反ファシスト運動)の連中とやり合い、通りで汚物をぶつけられるのに比べたら、こちらの方が楽しい」と、グリフィン氏は言う。
グリフィン氏がインタビューに応じたのは、テキサス州エルパソで8月3日に銃乱射事件が発生する前だった。この事件は、白人ナショナリスト運動の「正常化」を志向する人々の計算を狂わせた。
当局によると、21歳のパトリック・クルシウス容疑者が銃で22人を殺害、20人以上を負傷させた。その直前にネットで動機を説明し、「ヒスパニックによる米国侵略」を非難する犯行声明を公開していた。
エルパソの事件は、一部の白人至上主義者が自分たちの運動を前進させる助けになっていると賞賛する人物、つまりトランプ米大統領に新たなプレッシャーをかけることにもなった。トランプ大統領は2015年に大統領選出馬を表明して以来、人種差別を扇動するような発言で絶えず批判を浴びている。メキシコ国境からの移民流入を「侵略」と表現することもやり玉に挙げられている。
(リンク先に続きあり)