抗がん剤オプジーボ副作用、小腸穿孔の処置記載 - 厚生労働省、医薬品・医療機器等安全性情報を公表
8/7(水) 14:20配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190807-14200000-cbn-soci
厚生労働省は6日、医薬品・医療機器等安全性情報を公表した。添付文書(使用上の注意)の改訂を指導した、抗がん剤「ニボルマブ(遺伝子組換え)」(オプジーボ点滴静注20mg、同100mg、同240mg)の副作用の経過と処置を取り上げ、医療関係者に注意を促している。【新井哉】
オプジーボは、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんや根治切除不能または転移性の腎細胞がんなどに効能・効果がある。7月に行われた添付文書の改訂では、「重大な副作用」の項について、「大腸炎、重度の下痢」を「大腸炎、小腸炎、重度の下痢」に変更し、腸炎から穿孔、イレウスに至る例が報告されているなどと追記した。
今回公表した安全性情報には、60歳代の男性患者の副作用に関する経過と処置を掲載した。この男性のケースでは、オプジーボの5回目の投与(投与57日後)から7日後に強い腹痛を生じ、救急搬送された。
消化管穿孔(小腸穿孔)、上部消化管穿孔と診断され、入院した。経鼻胃管、絶食、補液(点滴)、抗生剤(アンピシリン水和物)による保存的加療を開始。腸閉塞を発症したため、イレウス管を挿入し、その後、小腸切除術を行った。術後経過は良好で、腹痛、消化管出血、腸閉塞の再発はなく退院したという。