https://www.bbc.com/japanese/48932881
英保守党党首選、ジョンソン氏とハント氏がテレビ討論 EU離脱やトランプ政権で激突
6時間前
2019/07/10
イギリスの与党・保守党党首選に立候補しているボリス・ジョンソン前外相とジェレミー・ハント外相は9日、テレビ討論に参加し、欧州連合(EU)離脱やドナルド・トランプ米大統領との関係について議論した。1対1での討論はこれが初だったが、鋭い指摘が飛び交い、両者は時に不機嫌な様子も見せた。
ハント氏は、10月31日のブレグジット(イギリスのEU離脱)期限を守れなかった場合は首相職を退くとジョンソン氏が言明しなかったことについて、「自分の首をかける」覚悟がないのかと批判。一方、ジョンソン氏はハント氏が以前はEU残留派だったことを踏まえて、しょっちゅう「考えを変えられる」のは大したものだとからかった。
また、イギリスのサー・キム・ダロック駐米大使が極秘公電の中でアメリカのトランプ政権は「無能」だと報告していた件については、ジョンソン氏は批判しなかった。その一方で、今年12月に予定されている定年退職まで同大使を留任させるかどうかについては、言明を避けた。
テレビ討論は民放ITVが主催し、ジャーナリストのジュリー・エッチンガム氏が司会を務めた。ジョンソン氏とハント外相は、200人の観客の前でさまざまな問題について議論した。
イギリス全土16万人の保守党員は今後、郵便投票でどちらが党首にふさわしいかを選ぶ。投票結果は23日に発表される予定で、次期党首は自動的にイギリス首相となる。
与党の党員のみによって現職の首相が決まるのは、イギリス史上でも初めてとなる。
「ジョンソン氏は野心で動いている」
番組冒頭のあいさつのあと、ハント氏はすぐにジョンソン氏のブレグジット政策について批判を展開した。特に、10月31日までにEUを離脱できなければ辞任する用意があるのか問いただした。
ジョンソン氏がこの質問に答えなかったのを受け、ハント氏は、ジョンソン氏は国を率いるためではなく、自分の野心を満たすためになろうとしていると批判した。
また、ジョンソン氏が英紙デイリー・テレグラフに連載コラムを持っていることを踏まえ、イギリスが求めているのはリーダーであって「新聞のコラムニストではない」と指摘した。
さらに、ジョンソン氏の「質問に答える能力」を尊敬していると述べ、「彼が笑みを顔に貼り付けるとみんな、質問が何だったか忘れてしまう。政治家としては素晴らしい資質だが、首相には必要ない」とやゆした。
「首相になるとは、国民が必要としていることを述べることだ。国民が聞きたいことを言うだけでは務まらない」
ジョンソン氏が掲げている富裕層への減税政策についても、ハント氏は「間違いだ」と批判し、「私は人生を通して、保守党は金持ちのための党ではないと訴えてきた」とアピールした。
「敗北主義」
対するジョンソン氏は、ハント氏の「経営者的な」政治のやり方を否定するとともに、特定の問題について頻繁に意見を変える点を批判した。
ブレグジットについては、ハント氏が10月31日というEU離脱期限に「全く真剣に取り組んでいない」「敗北主義者」だと巻き返した。
その上で、ハント氏はクリスマスまでにブレグジットを実現させると約束するべきだと指摘。EUは「はりぼての期限」を真剣には受け止めないだろうと警告した。
(リンク先に続きあり)
英保守党党首選、ジョンソン氏とハント氏がテレビ討論 EU離脱やトランプ政権で激突
6時間前
2019/07/10
イギリスの与党・保守党党首選に立候補しているボリス・ジョンソン前外相とジェレミー・ハント外相は9日、テレビ討論に参加し、欧州連合(EU)離脱やドナルド・トランプ米大統領との関係について議論した。1対1での討論はこれが初だったが、鋭い指摘が飛び交い、両者は時に不機嫌な様子も見せた。
ハント氏は、10月31日のブレグジット(イギリスのEU離脱)期限を守れなかった場合は首相職を退くとジョンソン氏が言明しなかったことについて、「自分の首をかける」覚悟がないのかと批判。一方、ジョンソン氏はハント氏が以前はEU残留派だったことを踏まえて、しょっちゅう「考えを変えられる」のは大したものだとからかった。
また、イギリスのサー・キム・ダロック駐米大使が極秘公電の中でアメリカのトランプ政権は「無能」だと報告していた件については、ジョンソン氏は批判しなかった。その一方で、今年12月に予定されている定年退職まで同大使を留任させるかどうかについては、言明を避けた。
テレビ討論は民放ITVが主催し、ジャーナリストのジュリー・エッチンガム氏が司会を務めた。ジョンソン氏とハント外相は、200人の観客の前でさまざまな問題について議論した。
イギリス全土16万人の保守党員は今後、郵便投票でどちらが党首にふさわしいかを選ぶ。投票結果は23日に発表される予定で、次期党首は自動的にイギリス首相となる。
与党の党員のみによって現職の首相が決まるのは、イギリス史上でも初めてとなる。
「ジョンソン氏は野心で動いている」
番組冒頭のあいさつのあと、ハント氏はすぐにジョンソン氏のブレグジット政策について批判を展開した。特に、10月31日までにEUを離脱できなければ辞任する用意があるのか問いただした。
ジョンソン氏がこの質問に答えなかったのを受け、ハント氏は、ジョンソン氏は国を率いるためではなく、自分の野心を満たすためになろうとしていると批判した。
また、ジョンソン氏が英紙デイリー・テレグラフに連載コラムを持っていることを踏まえ、イギリスが求めているのはリーダーであって「新聞のコラムニストではない」と指摘した。
さらに、ジョンソン氏の「質問に答える能力」を尊敬していると述べ、「彼が笑みを顔に貼り付けるとみんな、質問が何だったか忘れてしまう。政治家としては素晴らしい資質だが、首相には必要ない」とやゆした。
「首相になるとは、国民が必要としていることを述べることだ。国民が聞きたいことを言うだけでは務まらない」
ジョンソン氏が掲げている富裕層への減税政策についても、ハント氏は「間違いだ」と批判し、「私は人生を通して、保守党は金持ちのための党ではないと訴えてきた」とアピールした。
「敗北主義」
対するジョンソン氏は、ハント氏の「経営者的な」政治のやり方を否定するとともに、特定の問題について頻繁に意見を変える点を批判した。
ブレグジットについては、ハント氏が10月31日というEU離脱期限に「全く真剣に取り組んでいない」「敗北主義者」だと巻き返した。
その上で、ハント氏はクリスマスまでにブレグジットを実現させると約束するべきだと指摘。EUは「はりぼての期限」を真剣には受け止めないだろうと警告した。
(リンク先に続きあり)