京都大学は、ノーベル医学・生理学賞を去年、受賞した本庶佑特別教授をトップにしたがん免疫療法の総合的な研究センターを設置する方針を決めました。がん免疫療法の総合的な研究開発拠点ができれば、国内では初めてだということです。
京都大学特別教授の本庶佑さんは、免疫の働きを利用してがんを治療する免疫療法を医療として確立したとして、去年、ノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
京都大学の関係者によりますと、がん免疫療法の開発を加速するため、来年度、医学部に新たに「がん免疫総合研究センター」を設置することを決め、国に予算を要求する方針です。
センター長は本庶さんが務め、免疫の仕組みなど基礎的な研究から新薬の開発や臨床での応用まで幅広くがん免疫療法の研究開発を行うほか、治療にあたる医師の育成も行うとしています。
がん免疫総合研究センターは、当面は既存の施設の中に設ける予定ですが、5年後をめどに医学部の敷地に専用の建物の整備を目指すということです。
厚生労働省などによりますと、がん免疫療法について基礎研究から臨床応用まで総合的に研究開発を行う拠点はアメリカやヨーロッパにはありますが、国内では初めてだということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190518/k10011920391000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_014